FP2級過去問題 2022年1月学科試験 問13

問13

個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 確定年金において、保険料払込期間中に被保険者が死亡した場合、死亡保険金受取人が契約時に定められた基本年金額の受取総額と同額の死亡保険金を受け取ることができる。
  2. 確定年金において、保険料払込満了から年金受取開始までの据置期間を長く設定すれば、年金の受取総額を増やすことができる。
  3. 保証期間付終身年金において、保証期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、被保険者の相続人が残りの保証期間に対応した年金を受け取ることができる。
  4. 保証期間付終身年金において、契約時の被保険者の年齢、基本年金額、保険料払込期間や年金受取開始年齢などの契約内容が同一の場合、その保険料は、被保険者が男性であるよりも女性である方が高くなる。

正解 1

問題難易度
肢151.8%
肢211.0%
肢315.0%
肢422.2%

解説

  1. [不適切]。個人年金保険で年金受取開始前に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、既払済保険料を基準にして契約時に定められた金額が死亡給付金受取人に支払われます。年金受取総額を受け取れるわけではありません。
    この死亡給付金については既払込保険料を基準に下記の3タイプに分かれ、死亡給付金が多いほど支払保険料も高くなります。
    1. 既払込保険料よりも多い額が支払われる
    2. 既払込保険料と同額程度が支払われる
    3. 既払込保険料よりも少ない額が支払われる
  2. 適切。確定年金を含む定額個人年金保険は、据置期間が長いほど受け取る年金額が多くなります。据置期間とは、保険料の支払いを終えてから年金受取開始までの期間のことで、据置期間中は保険会社により運用され、その分が年金額に還元されるため受取年金額が多くなる仕組みです。
  3. 適切。保証期間付終身年金は、契約時に定めた保証期間中に被保険者が死亡した場合でも、保証期間中は相続人が年金を受け取ることができる保険です。保証期間が過ぎても被保険者が生存していれば終身で年金を受け取ることができます。
  4. 適切。生涯にわたり年金が支払われる終身年金では、男女でその他契約内容が同一の場合、保険料は女性のほうが高くなります。平均余命の長い女性のほうが、保険会社が見込む年金支払総額が増えるためです。
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したがって不適切な記述は[1]です。