中小法人の資金計画(全30問中4問目)

No.4

損益分岐点比率に関する次のグラフおよび記述の空欄(ア)~(エ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
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売上高に占める損益分岐点売上高の割合を損益分岐点比率といい、損益分岐点比率が()ほど、売上が低下しても赤字になりにくいとされる。
2023年1月試験 問10
  1. (ア)限界利益 (イ)固定費 (ウ)変動費 (エ)低い
  2. (ア)利益 (イ)変動費 (ウ)固定費 (エ)低い
  3. (ア)利益 (イ)固定費 (ウ)変動費 (エ)高い
  4. (ア)限界利益 (イ)変動費 (ウ)固定費 (エ)高い

正解 2

問題難易度
肢18.3%
肢265.5%
肢38.0%
肢418.2%

解説

設問の図において、売上の下の斜め線は費用を表しています。費用は固定費と変動費の合計であり、固定費は売上高の多寡にかかわらず掛かるコストなので、費用は0ではなく固定費のラインからスタートし、売上に比例して変動費が加算されていくという図式です。

〔(ア)について〕
売上から費用(固定費+変動費)を差し引いたものなので利益です。限界利益は売上から変動費を控除した額なので誤りです。

〔(イ)について〕
売上の増加に伴って増加する費用なので変動費が適切です。

〔(ウ)について〕
売上の多寡にかかわらず発生する費用なので固定費が適切です。

〔(エ)について〕
損益分岐点売上高は、売上と費用が一致する利益も損も出ない売上高のことです。損益分岐点比率は、実際の売上高に対する損益分岐点売上高の割合を示す指標です。

 損益分岐点比率(%)=損益分岐点売上高売上高×100

損益分岐点比率は、売上高=損益分岐点売上高であれば100%、売上高>損益分岐点売上高であれば100%未満、売上高<損益分岐点売上高であれば100%超となります。当然ながら損益分岐点売上高と比べて売上高が多いほど安全であるため、損益分岐点比率が低いほど赤字になりにくい財務体質であると評価されます。

したがって[2]の組合せが適切です。