公的年金(全86問中52問目)

No.52

特別支給の老齢厚生年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2016年9月試験 問4
  1. 特別支給の老齢厚生年金が支給されるためには、老齢基礎年金の受給資格を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が1ヵ月以上あることなどの要件を満たす必要がある。
  2. 特別支給の老齢厚生年金は、生年月日等に応じて支給開始年齢が順次引き上げられているが、最終的には廃止されることになっている。
  3. 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が厚生年金保険の被保険者である場合、その者の総報酬月額相当額と基本月額との合計額が48万円を超えるときは、年金額の全部または一部が支給停止となる。
  4. 特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の支給開始年齢が61歳から64歳とされている者で、かつ、当該年金の受給に必要な要件を満たしている60歳以上の者は、その支給開始年齢到達前に老齢厚生年金の繰上げ支給を請求することができる。

正解 1

問題難易度
肢158.4%
肢210.6%
肢37.6%
肢423.4%

解説

  1. [不適切]。特別支給の老齢厚生年金の受給要件は、老齢基礎年金の受給資格を満たし、かつ、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることが必要です。
    なお「被保険者期間が1ヵ月以上」は、老齢厚生年金の支給要件の1つです。
    65歳からの老齢厚生年金は、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、厚生年金保険の被保険者期間がある者に支給される。2021.3-6-1
    特別支給の老齢厚生年金が支給されるためには、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることなどの要件を満たす必要がある。2019.1-6-1
    65歳以降の老齢厚生年金が支給されるためには、老齢基礎年金の受給資格を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることなどの要件を満たす必要がある。2018.9-5-1
    特別支給の老齢厚生年金が支給されるためには、老齢基礎年金の受給資格を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が1ヵ月以上あることなどの要件を満たす必要がある。2018.9-5-2
    65歳以降の老齢厚生年金を受給するためには、老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていることのほか、厚生年金保険の被保険者期間を1年以上有することが必要である。2018.1-6-2
    65歳からの老齢厚生年金が支給されるためには、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が1カ月以上あることが必要である。2017.9-6-1
    65歳以降の老齢厚生年金を受給するためには、老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていることのほか、厚生年金保険の被保険者期間を1年以上有することが必要である。2017.5-6-2
    特別支給の老齢厚生年金が支給されるためには、老齢厚生年金の受給資格期間を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることなどの要件を満たす必要がある。2014.1-5-1
    65歳からの老齢厚生年金が支給されるためには、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が1ヵ月以上あることが必要である。2013.9-5-1
  2. 適切。特別支給の老齢厚生年金は、年金の支給開始が60歳から65歳になったことに伴う移行緩和措置なので、支給開始年齢は段階的に引き上げられ最終的は廃止されます。1961年(昭和36年)4月2日以降生まれの男性、1966年(昭和41年)4月2日以降生まれの女性には支給されません。
    特別支給の老齢厚生年金は、定額部分に続き報酬比例部分も段階的に支給開始年齢が引き上げられ、最終的には廃止されることになっている。2013.9-5-3
  3. 適切。厚生年金の被保険者として勤務しながら老齢厚生年金を受給している場合、在職老齢年金の仕組みにより、総報酬月額相当額と年金の基本月額の合計が48万円を超えると、老齢厚生年金額の全部または一部が支給停止になります。
  4. 適切。特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分が61歳以降に支給される者は、老齢厚生年金の繰上げ支給を請求できます。
    特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の支給開始年齢が63歳とされている者で、かつ、当該年金の受給に必要な要件を満たしている60歳以上の者は、その支給開始年齢到達前に老齢厚生年金の繰上げ支給を請求することができる。2018.1-6-4
したがって不適切な記述は[1]です。