損害保険(全100問中10問目)

No.10

任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
2023年1月試験 問17
  1. 被保険自動車を運転中に飛び石により窓ガラスにひびが入った場合、一般車両保険の補償の対象となる。
  2. 被保険自動車を運転中に、通行人が連れていたペットに誤って衝突して死亡させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、対物賠償保険の補償の対象となる。
  3. 被保険自動車を運転中に衝突事故を起こして被保険者がケガをした場合、被保険者の過失割合にかかわらず、人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。
  4. 被保険自動車を運転中に衝突事故を起こして被保険者の配偶者がケガをした場合、対人賠償保険の補償の対象となる。

正解 4

問題難易度
肢14.7%
肢210.5%
肢36.8%
肢478.0%

解説

  1. 適切。車両保険には、車対車の事故および自然災害のみをカバーする車対車+限定A(エコノミータイプ)と、単独事故までをカバーする一般条件があります。飛来物や落下物による車両の破損は、どちらのタイプでも補償対象となります。
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    台風による高潮で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。2024.1-16-3
    駐車中の被保険自動車が当て逃げにより損害を被った場合、当て逃げの相手が判明しなくても、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。2023.5-17-1
    被保険自動車が地震を原因とする津波により水没した場合、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。2023.5-17-2
    被保険自動車が高潮で水没した場合、その損害は、一般車両保険の補償の対象となる。2022.1-16-4
    海岸沿いの駐車場に止めていた被保険自動車が、高潮により損害を被った場合、一般車両保険の補償の対象となる。2021.9-16-3
    台風による洪水で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。2021.5-17-4
    被保険自動車が洪水で水没してしまった場合、その損害は車両保険の補償の対象となる。2020.9-17-3
  2. 適切。動物は法律上「物」として扱われますから、自動車事故によりペットを死亡させた場合は、他人の財物に与えた損害を補償する対物賠償保険の対象となります。
    被保険自動車の運転中に、誤って兄の所有する自宅の車庫に衝突して損壊させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。2023.5-17-4
    被保険自動車を車庫入れしているときに同居している父が所有する自動車に接触して損害を与えた場合、対物賠償保険の補償の対象となる。2021.5-17-2
    被保険自動車を運転して父の家の車庫に入れるとき、誤って衝突して車庫を壊してしまった場合、その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。2020.9-17-2
  3. 適切。人身傷害(補償)保険は、自動車事故により搭乗者が死傷した場合にその損害を補償します。被保険者に過失があったとしても、過失割合に関係なく、保険金額を限度として実際の損害額が補償の対象となります。
    被保険者が被保険自動車を運転中に、交通事故を起こして被保険者がケガをした場合、その損害額のうち、被保険者の過失割合に相当する部分についても人身傷害保険の補償の対象となる。2023.9-17-3
    被保険自動車を運転中に衝突事故を起こして被保険者の配偶者がケガをした場合、対人賠償保険の補償の対象となる。2023.1-17-4
    人身傷害保険では、被保険者が被保険自動車を運転中に起こした交通事故で死傷した場合、被保険者の過失割合にかかわらず、当該損害額が保険金額を限度として補償の対象となる。2022.5-16-3
    被保険自動車を運転中に交通事故で被保険者が死亡した場合、その損害のうち、被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いた損害が人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。2022.1-16-2
    被保険者が被保険自動車を運転中に、交差点で接触事故を起こしてケガを負った場合、被った損害額から自分の過失相当分を差し引いた金額が人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。2021.9-16-2
    被保険自動車を運転しているときに脇見をしたため前車に追突し、被保険者がケガを負った場合、被保険者の過失割合が100%であっても人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。2021.5-17-3
    被保険自動車を運転中に交通事故で被保険者が死亡した場合、被保険者の過失割合にかかわらず、その死亡による損害の全額が保険金額を限度として人身傷害補償保険の補償の対象となる。2020.9-17-4
    人身傷害補償保険では、被保険者が被保険自動車の運転中の事故により死傷した場合、被保険者の過失部分を除いた損害についてのみ、補償の対象となる。2019.9-15-2
    自動車を運転中に交通事故で被保険者が重傷を負った場合、その損害のうち被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いたものが人身傷害補償保険の補償の対象となる。2019.5-16-2
    自動車を運転中に交通事故で被保険者が重傷を負った場合、その損害のうち被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いたものが人身傷害補償保険の補償の対象となる。2018.9-16-2
  4. [不適切]。対人賠償保険は、自動車事故で他人を死傷させた場合に、自賠責保険の補償を超える部分を補う保険です。あくまでも他人を死傷させた場合に補償の対象になるため、被害者が以下の場合には免責事由となります。
    • 被保険者
    • 被保険者の父母・配偶者・子
    • 被保険自動車の運転者とその父母・配偶者・子 など
    被保険者が被保険自動車を運転中に、交通事故を起こして被保険者がケガをした場合、その損害額のうち、被保険者の過失割合に相当する部分についても人身傷害保険の補償の対象となる。2023.9-17-3
    被保険自動車を運転中に衝突事故を起こして被保険者がケガをした場合、被保険者の過失割合にかかわらず、人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。2023.1-17-3
    人身傷害保険では、被保険者が被保険自動車を運転中に起こした交通事故で死傷した場合、被保険者の過失割合にかかわらず、当該損害額が保険金額を限度として補償の対象となる。2022.5-16-3
    被保険自動車を運転中に交通事故で被保険者が死亡した場合、その損害のうち、被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いた損害が人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。2022.1-16-2
    被保険者が被保険自動車を運転中に、交差点で接触事故を起こしてケガを負った場合、被った損害額から自分の過失相当分を差し引いた金額が人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。2021.9-16-2
    被保険自動車を運転しているときに脇見をしたため前車に追突し、被保険者がケガを負った場合、被保険者の過失割合が100%であっても人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。2021.5-17-3
    被保険自動車を運転中に交通事故で被保険者が死亡した場合、被保険者の過失割合にかかわらず、その死亡による損害の全額が保険金額を限度として人身傷害補償保険の補償の対象となる。2020.9-17-4
    人身傷害補償保険では、被保険者が被保険自動車の運転中の事故により死傷した場合、被保険者の過失部分を除いた損害についてのみ、補償の対象となる。2019.9-15-2
    自動車を運転中に交通事故で被保険者が重傷を負った場合、その損害のうち被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いたものが人身傷害補償保険の補償の対象となる。2019.5-16-2
    自動車を運転中に交通事故で被保険者が重傷を負った場合、その損害のうち被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いたものが人身傷害補償保険の補償の対象となる。2018.9-16-2
したがって不適切な記述は[4]です。