損害保険(全100問中7問目)

No.7

任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
2023年5月試験 問17
  1. 駐車中の被保険自動車が当て逃げにより損害を被った場合、当て逃げの相手が判明しなくても、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。
  2. 被保険自動車が地震を原因とする津波により水没した場合、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。
  3. 被保険自動車を運転中に、誤って店舗建物に衝突して損壊させ、当該建物自体の損害に加え、建物の修理期間中の休業により発生した損害(休業損害)について法律上の損害賠償責任を負った場合、それらの損害は対物賠償保険の補償の対象となる。
  4. 被保険自動車の運転中に、誤って兄の所有する自宅の車庫に衝突して損壊させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。

正解 2

問題難易度
肢16.5%
肢237.7%
肢312.6%
肢443.2%

解説

  1. 適切。一般条件の車両保険であれば、当て逃げや単独事故など相手がいない場合でも、補償の対象になります。エコノミータイプの車両保険では、相手がいない・特定できない事故は補償対象外という違いがあります。
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    台風による高潮で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。2024.1-16-3
    被保険自動車が地震を原因とする津波により水没した場合、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。2023.5-17-2
    被保険自動車を運転中に飛び石により窓ガラスにひびが入った場合、一般車両保険の補償の対象となる。2023.1-17-1
    被保険自動車が高潮で水没した場合、その損害は、一般車両保険の補償の対象となる。2022.1-16-4
    海岸沿いの駐車場に止めていた被保険自動車が、高潮により損害を被った場合、一般車両保険の補償の対象となる。2021.9-16-3
    台風による洪水で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。2021.5-17-4
    被保険自動車が洪水で水没してしまった場合、その損害は車両保険の補償の対象となる。2020.9-17-3
  2. [不適切]。地震・噴火・津波により自動車が受けた損害は、車両保険では補償されません。特約により50万円程度の一時金が支払われるものはありますが、地震等による自動車の損害は、地震保険でも車両保険でも補償されないのが原則です。
    台風による高潮で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。2024.1-16-3
    駐車中の被保険自動車が当て逃げにより損害を被った場合、当て逃げの相手が判明しなくても、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。2023.5-17-1
    被保険自動車を運転中に飛び石により窓ガラスにひびが入った場合、一般車両保険の補償の対象となる。2023.1-17-1
    被保険自動車が高潮で水没した場合、その損害は、一般車両保険の補償の対象となる。2022.1-16-4
    海岸沿いの駐車場に止めていた被保険自動車が、高潮により損害を被った場合、一般車両保険の補償の対象となる。2021.9-16-3
    台風による洪水で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。2021.5-17-4
    被保険自動車が洪水で水没してしまった場合、その損害は車両保険の補償の対象となる。2020.9-17-3
  3. 適切。対物賠償保険は、自動車事故により他人の財物に損害を与え、損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われます。修理費用や再取得費用は当然に補償されますが、その事故により建物や車が使用できないことによって休業せざるを得ない場合には、休業損害や営業損失についても対物賠償保険による補償対象になります。
    被保険自動車を運転中に誤って店舗建物に衝突して損壊させ、当該建物自体の損害に加え、建物の修理期間中に休業して発生した損害(休業損害)により、被保険者が法律上の賠償責任を負った場合、それらの損害は、対物賠償保険の補償の対象となる。2022.1-16-3
  4. 適切。対物賠償保険は、自動車事故により他人の物を壊した場合にその損害額を補てんします。対物賠償における「他人」とは、記名被保険者および運転者の父母・配偶者・子以外の人です。兄は対物賠償における他人に該当するため、兄の自宅の車庫へ与えた損害は補償の対象になります。
    被保険自動車を運転中に、通行人が連れていたペットに誤って衝突して死亡させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、対物賠償保険の補償の対象となる。2023.1-17-2
    被保険自動車を車庫入れしているときに同居している父が所有する自動車に接触して損害を与えた場合、対物賠償保険の補償の対象となる。2021.5-17-2
    被保険自動車を運転して父の家の車庫に入れるとき、誤って衝突して車庫を壊してしまった場合、その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。2020.9-17-2
したがって不適切な記述は[2]です。