投資信託(全39問中18問目)

No.18

投資信託の一般的な仕組みや特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2018年1月試験 問22
  1. 通貨選択型投資信託は、株式や債券などの投資対象資産における通貨とは異なる通貨を選択して投資することができる投資信託である。
  2. 上場不動産投資信託(J-REIT)は、投資を目的とする法人を設立することによって組成される会社型の投資信託である。
  3. 「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動するETFは、日経平均株価の日々の変動率の2倍になるように計算された指数に連動するように運用されており、2営業日以上離れた日との比較においても、常に2倍の変動率を保つことになる。
  4. 「日経平均インバース・インデックス」に連動するETFは、日経平均株価の前営業日に対する変動率のマイナス1倍となるように計算された指数に連動するように運用されている。

正解 3

問題難易度
肢19.2%
肢220.0%
肢356.2%
肢414.6%

解説

  1. 適切。通貨選択型投資信託は、為替取引の対象となる円以外の通貨も選択することができるように設計された投資信託です。単に投資資産の値上がり益や利子・配当だけでなく、異なる通貨間の為替取引で生じる金利差収益や、為替変動益も獲得することができます。
  2. 適切。上場不動産投資信託(J-REIT)は、会社型投資信託で不動産投資から得られる賃貸収入や売却益などを分配金として投資家に還元する投資信託です。上場しているため株式と同じように売買できます。
    東京証券取引所に上場されている不動産投資信託(J-REIT)は、すべて契約型投資信託である。2013.9-23-1
  3. [不適切]。日経平均レバレッジ・インデックスは、日経平均株価の変動率の2倍の値動きになる指数なので、それに連動するETFも、日経平均株価の2倍の変動率となります。ただし、2営業日以上離れた日との比較では、複利によりズレが発生するのでちょうど2倍にはなりません。
    例えば、レバレッジでないETFにおいて元の指数が100円、2営業日連続で10%の値上がりしたすると、2営業日後の指数は、
     100×1.1×1.1=121(円)
     騰落率=21%
    レバレッジ・インデックスに連動する場合は上記の2倍変動するので、同じ条件で、
     100×(1.1×2)×(1.1×2)=144(円)
     騰落率=44%
    というように2倍を超える変動率となります。
    日経平均レバレッジ・インデックスに連動するETFは、日経平均株価の変動率の2倍の値動きになる指数に連動するように運用されている。2016.1-24-3
  4. 適切。日経平均インバース・インデックスは、日経平均株価の変動と逆の動きになる指数なので、それに連動するETFも日経平均株価とは逆の動きになります。
したがって不適切な記述は[3]です。