投資信託(全39問中9問目)

No.9

上場投資信託(ETF)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2021年5月試験 問23
  1. ETFを証券取引所の立会時間中に売買する場合、成行注文はできるが、指値注文はできない。
  2. ETFは、売買の際に上場株式と同様に売買委託手数料が発生するが、非上場の投資信託と異なり、運用管理費用(信託報酬)は発生しない。
  3. ETFには、日経平均株価などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるインバース型や、当該指標の日々の変動率に一定の負の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用されるレバレッジ型がある。
  4. リンク債型ETFとは、所定の指標に連動した投資成果を目的とする債券(リンク債)に投資することにより、ETFの1口当たり純資産額の変動率を対象指標の変動率に一致させる運用手法を採るETFである。

正解 4

問題難易度
肢16.1%
肢213.7%
肢339.3%
肢440.9%

解説

  1. 不適切。ETFは証券市場に上場している投資信託なので、普通株式と同じようにリアルタイムで取引を行うことができます。普通株式と同様、指値注文や成行注文、信用取引をすることもできます。
    ETFは、証券取引所の立会時間中、成行注文や指値注文による売買が可能である。2019.9-23-1
  2. 不適切。ETFには、売買コストと保有コストがかかるので誤りです。
    売買コストはETFを売買するときに証券会社に支払う委託手数料です。保有コストは信託財産の運用や管理に要する費用で運用管理費用や信託報酬と呼ばれ、信託財産の中から日々徴収されています。
    ETFは、非上場の投資信託と異なり、運用管理費用(信託報酬)は発生しない。2023.9-22-1
    ETFは、非上場の投資信託と異なり、運用管理費用(信託報酬)は発生しない。2022.5-23-1
    ETFの売買には、上場株式と同様に売買委託手数料が発生するが、非上場の投資信託とは異なり、運用管理費用(信託報酬)は発生しない。2020.9-23-1
    ETFは、売買の際に上場株式と同様に売買委託手数料がかかるが、非上場の投資信託とは異なり、運用管理費用(信託報酬)は徴収されない。2019.5-22-2
    非上場の投資信託とは異なり、運用管理費用(信託報酬)は徴収されないが、売買の際には上場株式と同様に売買委託手数料がかかる。2017.9-22-3
  3. 不適切。ETFには、市場株価に連動するインデックス型のほかに、インバース型やレバレッジ型があります。
    インバース型
    日経平均株価など指標の日々の変動率に一定の負の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用される。
    レバレッジ型
    日経平均株価などの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動した運用成果を目指して運用される。
    ETFには、日経平均株価やTOPIXなどの指標の日々の変動率に一定の正の倍数を乗じて算出される指数に連動するレバレッジ型や、当該指標の日々の変動率に一定の負の倍数を乗じて算出される指数に連動するインバース型がある。2019.9-23-4
  4. [適切]。リンク債とは所定の指標に価格が連動して成果が出るよう設計された債券です。リンク債型ETFは、リンク債に投資をすることによりETFとリンク債の変動率を一致させる運用手法です。リンク債が指標に連動するので結果的にはETFも指標に連動する仕組みです。
    リンク債型ETFは、所定の指標に連動した投資成果を目的とする債券(リンク債)に投資することにより、ETFの一口当たり純資産額の変動率を対象指標の変動率に一致させる運用手法を採用するETFである。2023.1-22-3
したがって適切な記述は[4]です。