所得控除(全34問中4問目)

No.4

所得税における医療費控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2023年1月試験 問34
  1. 医療費はその年中に実際に支払った金額が医療費控除の対象となり、未払いとなっている医療費は実際に支払われるまで医療費控除の対象とならない。
  2. 入院に際し必要となる寝巻きや洗面具などの身の回り品の購入費用は、医療費控除の対象となる。
  3. 自家用車で通院した際に支払ったガソリン代や駐車場代は、医療費控除の対象となる。
  4. 給与所得者は、年末調整により医療費控除の適用を受けることができる。

正解 1

問題難易度
肢169.8%
肢210.0%
肢38.5%
肢411.7%

解説

  1. [適切]。医療費控除の対象となる医療費は、1月1日から12月31日までの間に実際に支払ったものに限られます。例えば2023年12月中に療養を受けた入院費用を翌年1月8日に支払った場合、療養を受けた2023年ではなく実際に支払いをした翌年(2024年)の医療費控除の対象になります。
  2. 不適切。医療費控除の対象となる医療費には、診療費や治療費・入院費・医薬品費のほか、医療用器具や紙おむつの購入費用など治療・医療に直接必要なものも含まれます。しかし、入院に伴い支出した費用であっても、寝巻きや洗面具、タオルなどの日用品購入費や、病衣、テレビ、冷蔵庫などのレンタル代や使用料金は対象外です。
  3. 不適切。医師の診察を受けるための通院費については、電車やバス等の公共交通機関を使った通常必要とされるものに限り医療費控除の対象となります。このため、自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代は医療費控除の対象外です。
    医師等による診療等を受けるために自家用車を利用した場合、その際に支払った駐車場代は、医療費控除の対象となる。2019.5-34-2
    病院に自家用車で通院した際に支払った駐車場代やガソリン代は、医療費控除の対象となる。2015.9-34-2
    自家用車で通院したときのガソリン代や駐車場代は、医療費控除の対象となる。2013.1-35-2
  4. 不適切。医療費控除は年末調整での適用を受けることができないので、医療費控除の適用を受けるためには給与所得者であっても確定申告が必要です。医療費控除が年末調整の対象外となっているのは、その年の医療費総額は年末になるまで確定しないためです。
    寄附金控除は、給与所得者であっても、年末調整においてその適用を受けることはできない。2013.1-35-3
したがって適切な記述は[1]です。