所得税の申告と納付(全27問中14問目)

No.14

所得税の申告と納付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2017年5月試験 問36
  1. 確定申告を要する者は、原則として、所得が生じた年の翌年の2月16日から3月15日までの間に、納税地の所轄税務署長に対して確定申告書を提出しなければならない。
  2. 年間の給与収入の金額が1,000万円を超える給与所得者は、年末調整の対象とならないため、確定申告を行わなければならない。
  3. 不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を行う者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合に青色申告書を提出することができる。
  4. 1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から青色申告を行う場合は、その業務を開始した日から2ヵ月以内に、「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。

正解 2

問題難易度
肢12.9%
肢284.6%
肢36.0%
肢46.5%

解説

  1. 適切。確定申告は、所得が生じた年の翌年の2月16日から3月15日までの間に、納税地の所轄税務署長に対して確定申告書を提出して納税する制度です。給与所得者の場合、基本的には源泉徴収された所得税が年末調整で清算され課税関係が終了しますが、以下の一部のケースでは確定申告を要する場合があります。
    • 給与の収入金額が2,000万円を超える人
    • 給与を2ヵ所以上から受けている人
    • 給与・退職所得以外の所得が20万円を超える人
    • 雑損控除や医療費控除を受けたい人
    確定申告を要する者は、原則として、所得が生じた年の翌年2月16日から3月15日までの間に納税地の所轄税務署長に対して確定申告書を提出しなければならない。2020.1-36-2
    確定申告を要する者は、原則として、所得が生じた年の翌年の2月16日から3月15日までの間に納税地の所轄税務署長に対して確定申告書を提出しなければならない。2018.5-36-1
  2. [不適切]。給与所得者のうち年末調整の対象とならず確定申告を行わなければならないのは、年間の給与収入の金額が2,000万円を超える人です。
    年間の給与収入の金額が2,000万円を超える給与所得者は、年末調整の対象とならない。2022.9-35-2
    年間の給与収入の金額が2,000万円を超える給与所得者は、年末調整の対象とならないため、確定申告を行わなければならない。2018.5-36-4
  3. 適切。青色申告は、不動産所得、事業所得、山林所得を生ずべき業務を行う者で、納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合に青色申告書を提出することができる制度です。青色申告を行うことで税制上の各種特典を受けられます。
    青色申告の適用を受けることができる者は、不動産所得、事業所得、雑所得を生ずべき業務を行う者で、納税地の所轄税務署長の承認を受けた者である。2021.5-35-1
    不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を行う居住者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けることにより、青色申告書を提出することができる。2020.1-36-4
    不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を行う者が、納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合には、青色申告書を提出することができる。2018.9-36-2
    不動産所得、事業所得または雑所得を生ずべき業務を行う者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けて、青色申告書を提出することができる。2018.5-36-2
    不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を行う者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けて、青色申告書を提出することができる。2017.1-36-1
    不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を行う者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けて、青色申告書を提出することができる。2016.9-36-1
    不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を行う者で、納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合には、青色申告書を提出することができる。2015.9-37-1
    青色申告書を提出することができる者は、不動産所得、事業所得、雑所得または山林所得を生ずべき業務を行う者で、納税地の所轄税務署長の承認を受けた者である。2014.5-36-1
    青色申告書の提出ができる者は、不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を営む者で、青色申告書の提出について納税地の所轄税務署長の承認を受けている者である。2013.1-37-1
  4. 適切。1月16日以後に開業した者でその年分から青色申告を行う場合は、その業務を開始した日から2ヵ月以内に「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければなりません。なお、1月1日から1月15日に開業した場合は3月15日までに提出しなければなりません。
    その年の1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から青色申告の適用を受けようとする場合、その業務を開始した日の属する月の翌月までに、「所得税の青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2023.1-36-3
    1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から青色申告の適用を受けようとする場合、その業務を開始した日から3ヵ月以内に、「所得税の青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2022.1-36-3
    前年からすでに業務を行っている者が、本年分から新たに青色申告の適用を受けようとする場合、その承認を受けようとする年の3月31日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。2021.5-35-2
    1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から青色申告の適用を受けようとする場合には、その業務を開始した日から3ヵ月以内に、「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2020.1-36-3
    2023年9月に新たに事業を開始した者が、その年分の所得税から青色申告の適用を受けようとする場合には、2024年3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2019.9-37-1
    1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から青色申告の適用を受けようとする場合には、その業務を開始した日から6ヵ月以内に、「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2018.9-36-1
    前年からすでに業務を行っている者が、その年分から新たに青色申告の適用を受けようとする場合には、原則として、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2018.5-36-3
    すでに業務を行っている者が、その年分から新たに青色申告の適用を受けようとする場合には、原則として、その年の翌年3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2017.1-36-2
    その年の1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から新たに青色申告の適用を受けようとする場合には、その業務を開始した日から2ヵ月以内に「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2017.1-36-3
    その年の1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から青色申告の適用を受けようとする場合には、その業務を開始した日から3ヵ月以内に「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2016.9-36-2
    1月16日以後に新たに業務を開始した者が、その業務を開始した年分から青色申告書を提出するためには、その業務を開始した日から3ヵ月以内に「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2014.5-36-2
    1月16日以後、新たに業務を開始した場合で、その業務を開始した年分の所得税から青色申告書を提出するためには、その業務を開始した日から2ヵ月以内に「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。2013.1-37-2
したがって不適切な記述は[2]です。