不動産の取引 (全59問中49問目)

No.49

民法に基づく建物の売買契約の留意点に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
出典:2014年1月試験 問44
  1. 売買契約の目的物である建物が、売買契約締結後から引渡しまでの間に、売主の責めに帰すべき事由によって滅失した場合、買主は売主に対して、売買契約の解除および損害賠償の請求をすることができる。
  2. 売買契約の目的物である建物が、売買契約締結後から引渡しまでの間に、水害等の天災により滅失した場合、売主は買主に対して売買代金の請求をすることができない。
  3. 売買契約の目的物である建物に隠れた瑕疵があった場合、売主は、その瑕疵について故意または過失がある場合に限り、買主に対して瑕疵担保責任を負う。
  4. 買主が売主に解約手付を交付した後、さらに売買代金の一部を支払った場合、売主は、受領した売買代金を返還し、かつ、解約手付の倍額を買主に償還すれば、売買契約を解除することができる。

正解 1

解説

  1. [適切]。売買契約後から引渡しまでの間に、売主の責めに帰すべき事由によって建物が滅失した場合は履行不能となり、買主は売主に対して債務不履行に基づく契約解除・損害賠償を請求することができます。よって記述は適切です。
  2. 不適切。民法上、売買契約後引渡しまでの間に、(売主が責を負わない)やむを得ない理由で不動産が毀損・滅失した場合、買主の代金支払債務は消滅しません。売主は買主に対して売買代金を請求することができるのに対して、買主は契約解除や売買代金の減額を求めることはできません。
  3. 不適切。売買契約の目的物である建物に隠れた瑕疵があった場合、売主は、その瑕疵について過失の有無にかかわらず瑕疵担保責任を負います。
  4. 不適切。解約手付を交付すると、相手方が契約の履行に着手するまでは、買主は交付した手付金の放棄、売主は手付金の倍額を償還することにより、契約の解除が可能になります。
    売買代金の一部が支払われた場合、その事実をもって契約の履行に着手したとみなされるので、解約手付の倍額を償還しても契約解除できません。
したがって適切な記述は[1]です。