不動産の取引 (全56問中52問目)

No.52

民法に基づく建物の売買契約上の留意点に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
出典:2013年5月試験 問42
  1. 買主が解約手付を交付した場合、買主が契約の履行に着手するまでは、売主はその手付の倍額を買主に償還することにより、売買契約を解除することができる。
  2. 売買の目的物である建物が、売買契約締結後引渡しまでの間に、売主の責めに帰すべき事由によって滅失した場合には、買主は売主に対して、損害賠償の請求をすることができるが、契約の解除はできない。
  3. 売買の目的物である建物が、売買契約締結後引渡しまでの間に、自然災害などの売主の責めに帰すべき事由によらずに毀損した場合には、買主は売主に対して、代金の減額を請求することができる。
  4. 売買の目的物である建物が引き渡されて10年が経過していても、買主が建物の瑕疵を知ってから3年以内であれば、買主は売主に対して、損害賠償の請求をすることができる。

正解 1

解説

  1. [適切]。解約手付の交付があった場合、相手方が契約の履行に着手するまでは、買主は手付金を放棄して、売主は手付金の倍額を買主に償還することで契約を解除できます。よって記述は適切です。
  2. 不適切。売買契約後から引渡しまでの間に、売主に帰する事由で建物が滅失した場合は、契約は履行不能になります。よって、買主は履行の催告をすることなく損害賠償請求・契約解除をすることができます。
  3. 不適切。売買契約後から引渡しまでの間に、自然災害などのやむを得ない原因で不動産が毀損・滅失した場合には、(契約後ですから)民法上、買主は契約解除や売買代金の減額を求めることはできません。これを「買主の危険負担」といいます。 しかし、取引上の慣例で買主が契約解除できる特約を付けていることが多くなっています。
  4. 不適切。売主は、売買の目的物に隠れた瑕疵があった場合、瑕疵担保責任を負いますが、その瑕疵担保責任の期間は、買主が瑕疵を発見してから1年以内となっています。
したがって適切な記述は[1]です。