不動産の取引 (全75問中54問目)

No.54

民法に基づく不動産の売買契約上の留意点に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
2015年5月試験 問43
  1. 買主が売主に解約手付を交付した場合、売主が契約の履行に着手するまでは、買主はその解約手付を放棄することにより、売買契約を解除することができる。
  2. 売買契約締結後、売主の責めに帰すべき事由により引渡しなどの履行遅滞が生じた場合、買主は、催告をすることなく直ちに契約を解除することができる。
  3. 共有となっている不動産について自己が有している持分は、他の共有者の同意を得なければ、第三者に譲渡することができない。
  4. 売買の目的物に契約内容に適合しない事実があり、買主が売主の担保責任に基づく権利を行使して契約を解除する場合、買主は、その不適合を知った時から6ヵ月以内にその旨を売主に通知しなければならない。

正解 1

問題難易度
肢159.6%
肢211.0%
肢316.6%
肢412.8%

解説

  1. [適切]。解約手付が交付された場合、契約の相手方が契約の履行に着手するまでは、買主は手付を放棄して、売主は手付の倍額を現実に提供して契約を解除できます。よって記述は適切です。
  2. 不適切。売買契約締結後に、売主の引渡しの遅延行為等が生じた場合にも、買主は直ちに契約解除できるわけではありません。履行遅滞の場合、買主は相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときでなければ契約を解除することができません。なお、引渡し予定の建物が滅失してしまった場合など、売主が履行できない状況(履行不能)に陥った場合には、買主は直ちに契約を解除できます。
  3. 不適切。共有持分は所有権の一種ですから、共有名義の不動産の自己所有分のみについては、他の共有者の同意がなくても、いつでも自由に処分(第三者への譲渡や売却などが)できます。
  4. 不適切。売買の目的物に契約不適合があり、売主の担保責任を追及する場合は、買主はその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しなければなりません。本肢は「6ヵ月」としているので誤りです。売主に請求できるのは、履行の追完、代金減額、契約解除、損害賠償請求です。
したがって適切な記述は[1]です。