贈与と税金(全65問中33問目)

No.33

贈与税の計算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2018年1月試験 問52
  1. 相続時精算課税制度を選択した場合、特定贈与者からの贈与により取得した財産に係る贈与税額の計算上、贈与税の税率は、一律20%である。
  2. 暦年課税による贈与税額の計算上、贈与税の税率は、贈与税の課税価格に応じた超過累進税率である。
  3. 贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合の贈与税の税額は、贈与財産の価額から、基礎控除額に加え、最高2,000万円の配偶者控除額を控除した後の残額に所定の税率を乗じて計算する。
  4. 相続時精算課税制度を選択した場合の贈与税の税額は、特定贈与者ごとに、贈与財産の価額から、基礎控除額に加え、累計2,500万円の特別控除額を控除した後の残額に所定の税率を乗じて計算する。

正解 4

問題難易度
肢123.4%
肢212.1%
肢318.7%
肢445.8%

解説

  1. 適切。特定贈与者からの贈与のうち2,500万円を超える部分については、一律20%の贈与税が課税されます。
    相続時精算課税制度に係る贈与税額の計算上、適用される税率は、一律20%である。2022.1-54-4
    相続時精算課税制度の適用を受けた場合、贈与税額の計算上、適用される税率は、一律20%である。2021.5-52-4
    相続時精算課税制度に係る贈与税額の計算上、適用される税率は、一律20%である。2021.1-53-4
    相続時精算課税制度を選択した場合、特定贈与者からの贈与により取得した財産に係る贈与税額の計算上、贈与税の税率は、一律20%である。2020.9-52-4
  2. 適切。贈与税は、10%から55%まで8段階の超過累進税率になっています。
    暦年課税に係る贈与税額の計算上、適用される税率は、超過累進税率である。2022.1-54-1
    暦年課税に係る贈与税額の計算上、適用される税率は、超過累進税率である。2021.1-53-2
    暦年課税による贈与税額の計算上、贈与税の税率は、贈与税の課税価格に応じた超過累進税率である。2020.9-52-1
    暦年課税による贈与に係る贈与税額の計算上、適用される税率は、超過累進税率である。2019.5-53-2
    暦年課税による贈与税額の計算上、贈与税の税率は、贈与税の課税価格に応じた超過累進税率である。2017.5-53-3
  3. 適切。配偶者から居住用不動産、または購入資金の贈与を受けた場合、一定の要件のもと、基礎控除額(110万円)と配偶者控除額(最高2,000万円)を合わせて最高2,110万円を控除することができます。
  4. [不適切]。記述中の「基礎控除額に加え」の部分が不適切です。
    相続時精算課税制度と暦年課税制度は選択適用であり両方の適用は受けられません。したがって、相続時精算課税制度を選択した場合、基礎控除額を差し引くことはできません。
    本制度を選択した場合の贈与税額は、その年分の特定贈与者ごとの贈与税の課税価格から特別控除額(累計で2,500万円)を控除した後の金額に、一律20%の税率を乗じて計算する。2014.5-53-1
    本制度を選択した場合の贈与税額は、その年分の特定贈与者ごとの贈与金額から特別控除額を控除した後の額に、最高50%の超過累進税率を乗じて計算する。2013.9-60-2
したがって不適切な記述は[4]です。