相続と法律(全68問中2問目)

No.2

法定後見制度に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
  • 法定後見制度は、本人の判断能力が()に、家庭裁判所によって選任された成年後見人等が本人を法律的に支援する制度である。
  • 法定後見制度において、後見開始の審判がされたときは、その内容が()される。
  • 成年後見人は、成年被後見人が行った法律行為について、原則として、()。
2023年9月試験 問54
  1. (ア)不十分になる前 (イ)戸籍に記載 (ウ)取り消すことができる
  2. (ア)不十分になった後 (イ)登記 (ウ)取り消すことができる
  3. (ア)不十分になった後 (イ)戸籍に記載 (ウ)取り消すことはできない
  4. (ア)不十分になる前 (イ)登記 (ウ)取り消すことはできない

正解 2

問題難易度
肢121.1%
肢246.5%
肢312.1%
肢420.3%

解説

〔(ア)について〕
法定後見制度は、精神上の障害により本人の判断能力が不十分になった後に、本人や親族等の請求に基づいて、家庭裁判所が本人の意思決定等のサポートをする人(後見人等)を選ぶ制度です。後見、保佐、補助の3種類があります。不十分になる前に後見人を選んでおくのは、任意後見契約の制度です。

〔(イ)について〕
家庭裁判所により後見開始の審判等がされると、被後見人等や後見人等の氏名や住所、後見人等の同意権や代理権の内容が登記されます。後見等の登記より、被後見人等や後見人等の責任範囲を明確化し、登記事項の証明などによって後見人等がその役割を果たすための支援を行う目的があります。

〔(ウ)について〕
成年後見人は、成年被後見人が自ら行った法律行為のうち、日用品の購入その他日常生活に関する行為を除いて取り消すことができます

したがって[2]の組合せが適切です。
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