相続と税金(全59問中4問目)

No.4

相続税の計算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2023年9月試験 問58
  1. 遺産に係る基礎控除額の計算上、法定相続人の数は、相続人が相続の放棄をした場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人の数である。
  2. 遺産に係る基礎控除額の計算上、法定相続人の数に含めることができる養子の数は、被相続人に実子がなく、養子が2人以上いる場合には1人である。
  3. 遺産に係る基礎控除額の計算上、被相続人の特別養子となった者は実子とみなされる。
  4. 遺産に係る基礎控除額の計算上、被相続人の子がすでに死亡し、代襲して相続人となった被相続人の孫は実子とみなされる。

正解 2

問題難易度
肢114.2%
肢265.7%
肢36.2%
肢413.9%

解説

  1. 適切。相続税の計算上は、相続の放棄があった場合でも、その放棄がなかったものとして法定相続人の数を数えます。したがって、相続を放棄した者も相続税計算上の法定相続人の数に含めることになります。
    相続人が相続の放棄をした場合、その放棄をした者については、「法定相続人の数」に算入しない。2014.9-55-1
  2. [不適切]。相続税法上、法定相続人の数に含める養子の数は、実子がいるときは1人まで、実子がいないときは2人までに制限されます。本肢は実子がいない場合なので、法定相続人の数に算入できる養子の数は2人です。
    遺産に係る基礎控除額の計算上、法定相続人の数に含めることができる養子(実子とみなされる者を除く)の数は、実子がいる場合、2人に制限される。2023.1-57-1
  3. 適切。被相続人の養子のうち、①特別養子および②配偶者の実子である者は、本来の子と実質的に同等と言えるため、法定相続人の数を数えるうえでは実子とみなします。
  4. 適切。代襲相続者である孫は、相続人となるべきだった子の立場をそのまま引き継ぐので、法定相続人の数を数えるうえでは実子とみなします。これは代襲相続人である孫が、普通養子であっても変わりません。
    相続人となるべき被相続人の子がすでに死亡しているため、その死亡した子を代襲して相続人となった被相続人の孫は、相続税額の2割加算の対象者となる。2023.1-57-2
    すでに死亡している被相続人の子を代襲して相続人となった被相続人の孫は、相続税額の2割加算の対象とならない。2022.5-57-2
    すでに死亡している被相続人の子を代襲して相続人となった被相続人の孫は、相続税額の2割加算の対象となる。2019.1-57-1
    相続人となるべき被相続人の子がすでに死亡しているため、その死亡した子を代襲して相続人となった被相続人の孫は、相続税額の2割加算の対象者となる。2018.5-56-2
    すでに死亡している被相続人の子を代襲して相続人となった被相続人の孫は、相続税額の2割加算の対象者となる。2016.9-56-2
    すでに死亡している被相続人の子を代襲して相続人となった被相続人の孫は、相続税額の2割加算の対象者となる。2016.1-56-1
したがって不適切な記述は[2]です。