相続財産の評価(不動産)(全40問中12問目)

No.12

相続税における宅地の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2021年1月試験 問56
  1. 宅地の価額は、その宅地が登記上は2筆の宅地であっても一体として利用している場合は、その2筆の宅地全体を1画地として評価する。
  2. 宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式とがあり、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。
  3. 倍率方式によって評価する宅地が不整形地である場合の価額は、原則として、その宅地の固定資産税評価額に一定倍率を乗じた価額に宅地の形状に応じた補正率を乗じて算出する。
  4. 二方面に路線がある角地を路線価方式によって評価する場合、それぞれの路線価に奥行価格補正率を乗じた価額を比較し、低い方の路線価が正面路線価となる。

正解 1

問題難易度
肢158.0%
肢27.3%
肢321.4%
肢413.3%

解説

  1. [適切]。宅地の価額は、利用の単位となっている1区画の宅地ごとに評価します。そのため登記上、2筆の土地であっても、これを一体として利用している場合は、その全体を1画地として評価します。
    宅地の価額は、その宅地が登記上は2筆の宅地であっても一体として利用している場合は、その2筆の宅地全体を1画地として評価する。2017.9-57-1
    宅地の価額は、その宅地が登記上は2筆の土地であっても、これを一体として利用している場合は、その全体を1画地として評価する。2015.5-57-1
    宅地の価額は、その宅地が登記上は2筆の土地であっても、これを一体として利用している場合は、その全体を1画地として評価する。2013.1-55-1
  2. 不適切。宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があり、どちらを採用するかは宅地の所在地により各国税局長が指定しています。納税者が自由に選択することはできません。
    宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があり、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。2024.1-58-1
    宅地の評価方法として、路線価方式と倍率方式のうち、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。2021.3-58-3
    宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式とがあり、いずれの方式を採用するかは、納税者が任意に選択することができる。2019.5-57-2
    宅地の評価方法として、路線価方式と倍率方式のうち、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。2018.9-58-3
    宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式とがあり、いずれを採用するかは、宅地の所在地により各国税局長が指定している。2015.5-57-3
    宅地の評価方法として、路線価方式と倍率方式のうち、どちらの方式を採用するかについては、納税者が任意に選択することができる。2014.9-58-2
  3. 不適切。倍率方式は、固定資産税評価額を用いて評価額を算出する方法で、一定倍率を乗じて宅地の価額を評価します。路線価方式のように宅地の形状に応じた補正率を乗じることはしません。
    倍率方式とは、宅地の固定資産税評価額に所定の倍率を乗じた金額に、宅地の形状等に応じた各種補正率を乗じて算出した金額によって宅地の価額を評価する方式である。2015.5-57-4
    倍率方式によって評価する宅地が不整形地である場合の価額は、原則として、その宅地の固定資産税評価額に一定倍率を乗じ、これに宅地の形状に応じた補正率を乗じて算出する。2013.1-55-4
  4. 不適切。低い方ではありません。路線価方式においては、角地などで2以上の路線価がある場合は、それぞれの路線価に奥行価格補正率を乗じた価額を比較し、高い方の路線価が正面路線価となります。
    正面と側方に路線がある宅地(角地)を路線価方式によって評価する場合、原則として、それぞれの路線価に奥行価格補正率を乗じた価額を比較し、低い方の路線価が正面路線価となる。2024.1-58-3
    二方面に路線がある角地を路線価方式によって評価する場合、それぞれの路線価に奥行価格補正率を乗じた価額を比較し、高い方の路線価が正面路線価となる。2013.1-55-3
したがって適切な記述は[1]です。