リスク管理と保険(全44問中43問目)

No.43

生命保険を活用した家計のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2013年1月試験 問19
  1. Aさんは、子の誕生を機に、子の成長に伴って推移する必要保障額に応じた保障として、子が22歳になる年度までを保険期間とする逓増定期保険に加入した。
  2. Bさんは、悪性腫瘍にかかることが心配であるため、治療費の備えとして、がん保険に加入した。
  3. Cさんは、公的年金だけでは老後生活が不安と考え、老後資金準備として、定額個人年金保険に加入した。
  4. Dさんは、自身の相続が開始した場合の遺族の遺産分割対策および相続税納税資金対策として、終身保険に加入した。

正解 1

問題難易度
肢164.1%
肢23.2%
肢37.8%
肢424.9%

解説

  1. [不適切]。逓増定期保険は、保険料は変わらずに保険金額が毎年一定の割合で増えていく保険です。一般的に必要保障額は、子が成長するに伴って徐々に減少していくため目的とは逆の選択になってしまいます。設問の場合、保険金額が一定の割合で減っていく逓減定期保険の選択が適切といえます。
  2. 適切。がん保険は、がんに罹患した場合、入院給付金や手術給付金、通院給付金などを受け取ることができるため、治療費の備えとして適切です。
  3. 適切。定額個人年金保険は、将来受け取ることができる年金額が決まっている保険です。保険料を一定期間払い込んで決められた年齢になると年金を受け取ることができるため、老後資金の準備として適切です。
    「公的年金だけでは不安なため、老後の生活資金を準備したい」と考えたCさんは、定額個人年金保険に加入した。2013.5-19-3
  4. 適切。終身保険は、保障が一生涯続き、亡くなった場合に死亡保険金が支払われるため配偶者や直系卑属に必要な資金を残すことができます。受け取る死亡保険金は、保険金受取人を特定の人に指定していた場合、その人の固有財産となり遺産分割の対象とはならず、また保険金はみなし相続財産として扱われ「500万円×法定相続人数」の非課税枠が設けられているため、遺産分割対策および相続税納税資金対策として適切です。
したがって不適切な記述は[1]です。