金融資産運用の最新動向(全7問中2問目)

No.2

東京証券取引所が公表した2010年および2020年における「投資部門別 株式売買状況 東証第一部[金額]委託内訳」をもとに作成した、投資主体別の動向を示す下記<資料>に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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2021年5月試験 問30
  1. 2010年および2020年において個人(現金取引と信用取引の合計)はいずれも売り越しており、2010年の売越し額は2020年の売越し額の約2倍である。
  2. 2010年の海外投資家の買越し額は個人(現金取引と信用取引の合計)の売越し額を上回り、2020年の海外投資家の売越し額は個人(現金取引と信用取引の合計)の売越し額を上回る。
  3. 2010年と2020年を個人で比較すると、2020年は売り買い共に現金取引金額に比べて信用取引金額の方がより増加している。
  4. 2010年と2020年を海外投資家で比較すると、2020年は売買代金の委託合計金額に占める海外投資家の取引金額の割合が低下している。

正解 4

問題難易度
肢119.4%
肢211.4%
肢313.6%
肢455.6%

解説

  1. 適切。2010年における個人の売越し額は「23.5+31.2-(20.8+31.7)=2.2兆円」、2020年における個人の売越し額は「39.7+68.4-(36.8+70.1)=1.2兆円」ですから適切な記述です。
  2. 適切。2010年における海外投資家の買越し額は「156.1-152.9=3.2兆円」、対する個人の売越し額は2.2兆円、2020年における海外投資家の売越し額は「412.5-409.2=3.3兆円」、対する個人の売越し額は1.2兆円ですから適切な記述です。
  3. 適切。現金取引金額が売り買いともに約16兆円ほどしか増加していないのに対し、信用取引金額は売り買いともに約38兆円も増加しています。
  4. [不適切]。委託金額に占める海外投資家の取引金額の割合は、2010年は概算で「150÷240=62.5%」、2020年は概算で「410÷560=73.2%」を占めています。2020年の方が海外投資家の取引金額の割合が増加しているので、記述は誤りです。
したがって不適切な記述は[4]です。