投資信託(全41問中29問目)

No.29

信託銀行等が取り扱う各種信託商品等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2015年10月試験 問22
  1. 元本補てん契約のある金銭信託は、預金保険制度の対象とされ、1金融機関ごとに合算して、利用者1人当たり元本1,000万円までとその利息等が保護される。
  2. 遺産整理業務は、信託銀行等が遺産の整理を代行し、財産目録の作成、遺産分割協議書に基づく遺産分割手続きなどを行うサービスである。
  3. 教育資金贈与信託は、受益者の教育資金として委託者が信託銀行等に金銭等を信託するものであり、当該専用口座から教育資金として払い出す額のうち1,000万円が贈与税の非課税拠出額の限度額となる。
  4. 後見制度支援信託は、後見制度による支援を受ける者の財産を適切に管理するための方法の1つであり、信託契約の締結、一時金の交付、信託の変更等の手続きは、家庭裁判所の指示書に基づいて行われる。

正解 3

問題難易度
肢112.2%
肢25.8%
肢375.6%
肢46.4%

解説

  1. 適切。金銭信託は、信託銀行が顧客からの信託金を合同運用する金融商品ですが、元本補てん契約がある場合は、他の一般預金と合わせて1,000万円まで預金保険制度の対象です。
  2. 適切。遺産整理業務は、財産目録の作成や遺産分割協議書に基づく遺産分割手続きなど、多岐にわたる遺産整理業務を代行するサービスです。
  3. [不適切]。教育資金贈与信託は、子や孫の教育資金を信託銀行等に預け入れ、子や孫が払出し請求をして教育資金を受け取れるものです。教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の適用を受けることにより、払出し金額のうち1,500万円までが非課税となります。
  4. 適切。後見制度支援信託は、本人が日常生活で使用する分を除いた金銭を、信託銀行等に信託することで、後見人による本人の財産の横領を防ぐ制度です。これにより信託財産を払い戻したり、信託契約を解約したりするには家庭裁判所の指示書が必要になり、後見人が勝手に払い戻しや解約をすることを防ぎます。
したがって不適切な記述は[3]です。