相続と税金(全61問中47問目)

No.47

次のうち、相続税の課税対象とならないものはどれか。
2015年1月試験 問57
  1. 被相続人が生前に購入した不動産で、相続開始時までに被相続人への所有権の移転登記がされていないもの
  2. 相続の放棄をした者が、契約者(=保険料負担者)および被保険者を被相続人とする生命保険契約に基づいて受け取った死亡保険金
  3. 被相続人に対する給与のうち、相続開始時において支給期の到来していないもので、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したもの
  4. 相続または遺贈により財産(みなし相続財産を含む)を取得しなかった者が、相続開始前7年以内に当該相続の被相続人から暦年課税による贈与により取得した財産

正解 4

問題難易度
肢116.2%
肢225.6%
肢314.1%
肢444.1%

解説

  1. 不適切。通常、被相続人が生前に購入した不動産や事業用財産などは相続税の課税対象となります。本肢のように、被相続人が購入した不動産で未登記のもの、株式等で未登録であるものも相続税の課税対象になります。
  2. 不適切。相続の放棄をしても死亡保険金は受け取ることができます。受け取った死亡保険金は、みなし相続財産として相続税の課税対象となります。
  3. 不適切。被相続人に対する給与や死亡退職金のうち、相続開始時において支給期の到来していないもので、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものは、相続税の課税対象になります。被相続人の死亡後3年を経過してから支給が確定したものは相続税の課税対象とはならずに、支給を受けた遺族等の一時所得として所得税の課税対象になります。
  4. [適切]。相続財産を取得した者が、相続開始前7年以内に被相続人から暦年課税で贈与を受けていた場合、その贈与財産の価額は、原則として相続税の課税価格に加算されて課税対象となります(生前贈与加算)。しかし、相続・遺贈により財産を取得しなかった者は生前贈与加算の対象外なので、相続開始前7年以内に取得した財産であっても、相続税の課税対象とはなりません。
したがって適切な記述は[4]です。