相続と法律(全76問中60問目)

No.60

遺産分割の方法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2015年10月試験 問55
  1. 被相続人名義の土地1区画を3つに分割してそれぞれ3人の相続人が相続する方法は、現物分割である。
  2. 遺産の大半が農地であり、農地をすべて後継者に相続させたい場合に一般に用いられる方法は、換価分割である。
  3. 遺産の全部を1人の相続人が相続により取得し、他の共同相続人に対してその相続人が債務を負担する方法は、代償分割である。
  4. 被相続人名義の土地1区画を相続人がそれぞれの相続分に応じた登記を行い、その土地を共有する方法は、共有分割である。

正解 2

問題難易度
肢18.7%
肢258.0%
肢325.0%
肢48.3%

解説

  1. 適切。現物分割は、個々の相続財産について、相続する数量、金額、割合を定めて分割する方法です。
  2. [不適切]。換価分割は、相続財産の全部または一部を現金化して、その代金を共同相続人間で分けることで遺産分割をする方法です。本肢の場合、農地を売って代金を分けるということになるので不適切です。特定の相続人に特定の財産を相続させたい場合には、代償分割が有効です。
  3. 適切。代償分割は、共同相続人のうち特定の者に相続財産の現物を取得させ、その取得した相続人が、他の相続人に対して代わりとなる自己の財産(代償財産)を交付する方法です。
  4. 適切。共有分割とは、土地の相続などに用いられ、各相続人の持分を定めて共有することにより財産を分割する方法です。
したがって不適切な記述は[2]です。