FP2級過去問題 2016年5月学科試験 問56

問56

下記<親族関係図>において、2023年中にAさんに相続が開始した場合の相続税の計算における「遺産に係る基礎控除額」として、最も適切なものはどれか。なお、Dさんは相続の放棄をしている。
56.png/image-size:382×130
  1. 70,000千円
  2. 54,000千円
  3. 48,000千円
  4. 42,000千円

正解 2

問題難易度
肢13.9%
肢265.6%
肢325.4%
肢45.1%

解説

遺産に係る基礎控除額は、以下の式で計算します。

 3,000万円+600万円×法定相続人の数

相続税の計算上の法定相続人の数を決める上での注意点は以下の2つです。
  • 相続の放棄がなかったものとして考える
  • 普通養子は、実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人までしか算入できない
法定相続分や遺留分の計算においては、相続を放棄した人は初めから相続人でなかったものとされますが、相続税の計算上は、放棄をした人もその放棄がなかったものとして法定相続人の数に含めます。相続税計算上の法定相続人数は配偶者と子3人の計4人なので、遺産に係る基礎控除額は、

 3,000万円+600万円×4人=5,400万円

したがって[2]が適切です。