FP2級 2017年9月 実技(金財:個人)

【第3問】次の設例に基づいて、下記の各問(《問7》~《問9》)に答えなさい。
 会社員のAさん(60歳)は、妻Bさん(56歳)、長男Cさん(29歳)および母Dさん(83歳)との4人暮らしである。Aさんは、2023年3月末に、それまで37年6カ月勤務していたX社を定年退職し、その後、再就職はしておらず、今後も再就職をする予定はない。
 Aさんおよびその家族に関する資料は、以下のとおりである。

〈Aさんの家族構成〉
Aさん
37年6カ月勤務していたX社を2023年3月末に定年退職した。
妻Bさん
専業主婦。2023年中に収入はない。
長男Cさん
会社員。2023年中に給与収入420万円を得ている。
母Dさん
2023年中に公的年金等の収入120万円を得ている。
〈Aさんの2023年分の収入等に関する資料〉
  • X社からの給与収入の金額(1~3月分):220万円(給与所得の金額146万円)
  • X社から支給を受けた退職金の額:3,200万円
    ※Aさんは、退職金の支給を受ける際に、X社に対して「退職所得の受給に関する申告書」を提出している。
  • 賃貸アパートの不動産所得に係る損失の金額:80万円
    ※上記の損失の金額には、不動産所得を生ずべき土地等を取得するために要した負債の利子の額に相当する部分の金額は含まれていない。
  • 所得税における所得控除の合計額は、210万円である。
  • Aさんは、青色申告の承認を受けていないものとする。
  • 妻Bさん、長男Cさんおよび母Dさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。
  • 家族は、いずれも障害者および特別障害者には該当しない。
  • 家族の年齢は、いずれも2023年12月31日現在のものである。
  • 上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。