FP2級 2019年9月 実技(FP協会:資産設計)問25

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問25

パーソナルファイナンスにおいては、各種ローンに関する知識が必要である。消費者金融に関する次の(ア)~(エ)の記述について、正しいものには〇、誤っているものには×を解答欄に記入しなさい。
  1. アドオン方式による金利と実質金利を比較すると、アドオン方式による金利の方が低くなる。
  2. 個人の借り過ぎを防ぐため、原則として、貸金業者からの借入れは合計で年収の3分の1以内と定められている。
  3. 自動車ローン(ディーラーローン)は、貸金業法における総量規制の対象とならない。
  4. 利息制限法における貸付金の上限金利は、借入額に応じて15~20%と定められている。
(ア)(イ)(ウ)(エ)

正解 

(ア)(イ)(ウ)(エ)
×

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:3.ライフプランニングの考え方・手法

解説

  1. ×不適切。アドオン方式は、分割払いにおいて、当初の借入元本額に対し期間と利率をかけて利息額(または手数料)を計算する方式です。
    例)アドオン利率20%で10万円を1年間借入れ
    利息額は、10万円×20%×1年=2万円
    毎月の支払額は、12万円÷12カ月≒1万円
    実際には毎月返済するので元本が減っていくのですが、アドオン方式では借入額が減らない状態で利息額を計算している分だけ、金利負担が重くなります。よって、同じ利率であれば実質金利よりもアドオン方式の方が金利が高くなります。
    同じ利息額であればアドオン方式による金利は実質金利よりも低く表示でき、消費者の誤解を招く恐れがあるため、割賦販売法ではアドオン金利の表示を禁止し、実質年利のみの表示を義務づけています。
  2. 〇適切。消費者の返済能力を超える過度な借り入れを防ぐために、貸金業者からの借入れの合計は年収の3分の1までと定められています。これを総量規制といいます。なお、借入金でもクレジットカードのショッピング枠や住宅ローン・自動車ローンなどは総量規制の対象外です。
  3. 〇適切。クレジットカードのショッピング枠や住宅ローン・自動車ローンなどは総量規制の対象外です。
  4. 〇適切。貸付金の金利の上限などを制限する利息制限法では、利息の上限は借入額に応じ15~20%と定められています。これを超える契約をした場合、超過部分は無効となり、もし既に支払っている場合には元本に充当されたものとして扱われます。