FP2級過去問題 2022年9月学科試験 問57
問57
宅地および宅地の上に存する権利の相続税における評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、評価の対象となる宅地は、借地権(建物等の所有を目的とする地上権または賃借権)の設定に際し、その設定の対価として通常権利金その他の一時金を支払う「借地権の取引慣行のある地域」にあるものとする。また、宅地の上に存する権利は、定期借地権および一時使用目的の借地権等を除くものとする。- Aさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にAさん名義の自宅を建築して居住の用に供していた場合において、Aさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その宅地の上に存するAさんの権利の価額は、借地権として評価する。
- Bさんが所有する従前宅地であった土地を、車庫などの施設がない青空駐車場(月極駐車場)の用に供していた場合において、Bさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その土地の価額は、自用地として評価する。
- Cさんが所有する宅地を子に権利金や地代の授受なく無償で貸し付け、子がアパートを建築して賃貸の用に供していた場合において、Cさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、そのアパートの敷地の用に供されている宅地の価額は、貸家建付地として評価する。
- Dさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にDさん名義のアパートを建築して賃貸の用に供していた場合において、Dさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その宅地の上に存するDさんの権利の価額は、貸家建付借地権として評価する。
広告
正解 3
問題難易度
肢111.8%
肢216.3%
肢357.5%
肢414.4%
肢216.3%
肢357.5%
肢414.4%
分野
科目:F.相続・事業承継細目:6.相続財産の評価(不動産)
解説
- 適切。Aさんは建物の所有を目的として権利金を支払い賃借しているため、この宅地の借地権者です。よって、宅地の上に存するAさんの権利の価額は、借地権として評価されます。Aさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にAさん名義の自宅を建築して居住の用に供している場合において、Aさんの相続が開始したときは、相続税額の計算上、その宅地の上に存するAさんの権利の価額は借地権として評価する。(2024.5-58-1)Cさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にCさん名義の自宅を建築して居住の用に供していた場合において、Cさんの相続が開始したときは、相続税額の計算上、その宅地の上に存するCさんの権利の価額は、借地権として評価する。(2023.5-58-3)Dさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にDさん名義のアパートを建築して賃貸の用に供していた場合において、Dさんの相続が開始したときは、相続税額の計算上、その宅地の上に存するDさんの権利の価額は、貸家建付借地権として評価する。(2023.5-58-4)Dさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にDさん名義のアパートを建築して賃貸の用に供していた場合において、Dさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その宅地の上に存するDさんの権利の価額は、貸家建付借地権として評価する。(2022.9-57-4)Aさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にAさん名義の自宅を建築して居住していた場合において、Aさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その賃借している宅地の上に存するAさんの権利の価額は、借地権として評価する。(2021.1-57-1)Dさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にDさん名義のアパートを建築して賃貸していた場合において、Dさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その賃借している宅地の上に存するDさんの権利の価額は、貸家建付借地権として評価する。(2021.1-57-4)
- 適切。借地権とは、建物の所有を目的とする土地の賃借権のことです。建物がない青空駐車場や資材置き場などの場合、借地権が成立しないため自用地として評価されます。Cさんが、従前宅地であった土地を車庫などの施設がない青空駐車場(月極駐車場)の用に供している場合において、Cさんの相続が開始したときは、相続税額の計算上、その土地の価額は自用地として評価する。(2024.5-58-3)Aさんが、従前宅地であった土地を車庫などの施設がない青空駐車場(月極駐車場)の用に供していた場合において、Aさんの相続が開始したときは、相続税額の計算上、その土地の価額は貸宅地として評価する。(2023.5-58-1)Bさんが所有する従前宅地であった土地を、車庫などの施設がない青空駐車場として提供していた場合において、Bさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その土地の価額は、貸宅地として評価する。(2021.1-57-2)
- [不適切]。Cさんは所有する土地を子へ無償で貸しています。このような、無償(タダ)でモノを貸し借りする契約を「使用貸借」といいます。使用貸借で貸している宅地の価額は「自用地」として評価されます。
Cさんは、土地を貸していますが賃貸料を受け取っていないため、貸宅地に該当しません。また、建築したアパートはCさんが建てたものではなく子が建てたもののため、貸家建付地にも該当しません。Dさんが、所有する宅地の上にアパートを建築して賃貸の用に供している場合において、Dさんの相続が開始したときは、相続税額の計算上、その宅地の価額は貸宅地として評価する。(2024.5-58-4)土地所有者が、所有する宅地の上に賃貸アパートを建築して賃貸の用に供している場合、その宅地は貸家建付地として評価する。(2021.3-59-1)Cさんが所有する宅地の上にCさん名義のアパートを建築して賃貸していた場合において、Cさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、そのアパートの敷地の用に供されている宅地の価額は、貸家建付地として評価する。(2021.1-57-3)土地所有者が、所有する宅地の上に賃貸アパートを建築して賃貸の用に供している場合、その宅地は貸家建付地として評価する。(2013.9-56-1) - 適切。借地上に借地権者名義の賃貸物件が建っている場合、その宅地は貸家建付借地権として評価されます。Aさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にAさん名義の自宅を建築して居住の用に供している場合において、Aさんの相続が開始したときは、相続税額の計算上、その宅地の上に存するAさんの権利の価額は借地権として評価する。(2024.5-58-1)Cさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にCさん名義の自宅を建築して居住の用に供していた場合において、Cさんの相続が開始したときは、相続税額の計算上、その宅地の上に存するCさんの権利の価額は、借地権として評価する。(2023.5-58-3)Dさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にDさん名義のアパートを建築して賃貸の用に供していた場合において、Dさんの相続が開始したときは、相続税額の計算上、その宅地の上に存するDさんの権利の価額は、貸家建付借地権として評価する。(2023.5-58-4)Aさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にAさん名義の自宅を建築して居住の用に供していた場合において、Aさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その宅地の上に存するAさんの権利の価額は、借地権として評価する。(2022.9-57-1)Aさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にAさん名義の自宅を建築して居住していた場合において、Aさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その賃借している宅地の上に存するAさんの権利の価額は、借地権として評価する。(2021.1-57-1)Dさんが、借地権の設定に際して通常の権利金を支払って賃借した宅地の上にDさん名義のアパートを建築して賃貸していた場合において、Dさんの相続が開始したときには、相続税額の計算上、その賃借している宅地の上に存するDさんの権利の価額は、貸家建付借地権として評価する。(2021.1-57-4)
広告