FP2級過去問題 2024年1月学科試験 問22

問22

公募株式投資信託の費用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 購入時手数料がかからない投資信託は、一般に、ノーロード型(ノーロードファンド)と呼ばれる。
  2. 運用管理費用(信託報酬)は投資信託の銘柄ごとに定められており、一般に、インデックス型投資信託よりもアクティブ型投資信託の方が高い傾向がある。
  3. 会計監査に必要な費用(監査報酬)や組入有価証券に係る売買委託手数料は、信託財産から支出されるため、受益者(投資家)の負担となる。
  4. 信託財産留保額は、長期に投資信託を保有する投資家との公平性を確保するための費用であり、すべての投資信託に設定されている。

正解 4

問題難易度
肢18.6%
肢211.1%
肢320.6%
肢459.7%

解説

  1. 適切。一般的に投資信託を購入する際には手数料がかかります。この手数料は、販売する金融機関ごとに異なります。中には購入時手数料がゼロの商品もあり、ノーロード型と呼ばれます。ロード(load)とは購入時手数料のことです。
  2. 適切。インデックス型とアクティブ型を比べたとき、運用管理費用(信託報酬)が高い傾向にあるのはアクティブ型です。アクティブ型は、ベンチマークを上回る運用収益率を得ることを目指すので、投資対象の調査や分析、積極的な売買などのコストが余分に掛かるためです。
  3. 適切。投資信託では、信託報酬とは別に、原則決算ごとに監査を受ける際に監査法人に支払う監査報酬、組入銘柄を売買するときの売買委託手数料、信託事務の諸費用等が掛かり、これらは信託財産から支払われます。そのため投資家が間接的に負担することとなります。
    会計監査に必要な費用(監査報酬)や組入有価証券に係る売買委託手数料は、信託財産から支出されるため、受益者(投資家)の負担となる。2017.1-22-3
  4. [不適切]。信託財産留保額がない投資信託もあります。信託財産留保額は、投資信託を中途解約する際に解約代金から差し引かれる形で負担する手数料です。留保額の名前のとおり、委託会社等に支払うものではなく信託財産に残されます。信託財産留保額は基準価額に対して何%という形で設定されますが、すべての投資信託に設定されているわけではありません。
したがって不適切な記述は[4]です。