ライフプランニングの考え方・手法(全33問中14問目)

No.14

ライフプランニングにおけるライフステージ別の一般的な資金の活用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2019年1月試験 問2
  1. Aさん(22歳)は、将来のために、受け取った初任給に銀行からの借入金を加えた資金を元手として、高い収益が見込める金融商品による積極的な運用を図ることにした。
  2. Bさん(30歳)は、将来のために、NISA(少額投資非課税制度)を利用して余裕資金を運用することにした。
  3. Cさん(40歳)は、マイホーム購入を念頭に貯蓄を続けてきたが、預貯金の残高が増えてきたので、その一部を頭金として、住宅ローンを利用し、新築マンションを取得することにした。
  4. Dさん(63歳)は、勤務先を退職後、収入が公的年金のみとなる見込みなので、資産運用についてはリスクを避け、元本が確保された金融商品を中心とした安定的な運用を図ることにした。

正解 1

問題難易度
肢191.2%
肢22.0%
肢34.1%
肢42.7%

解説

  1. [不適切]。若いうちから将来のために資産運用を行うことは良いことですが、高い収益が見込める金融商品はリスクもあるので、資金を借りてまで投資に充てるのは望ましくありません。あくまでも余剰資金で資産運用することが基本です。
    初任給を受け取った会社員のAさん(22歳)に対し、「これからは定期的な収入が見込めますので、初任給に借入金を加えた資金を元手として、将来のために高い収益が見込める金融商品による積極的な運用を図るべきです」とアドバイスした。2015.1-2-1
  2. 適切。30代はリスク許容度が高いので、余裕資金の投資によって将来の資産形成を目指すのは良い選択肢です。国でも、税制優遇を受けられるNISAやiDecoなどの制度を用意しているので、まずはこれらの枠内で運用をしてみるのも有効です。
  3. 適切。超低金利時代になり、各金融機関では頭金0でも住宅ローンを利用して住宅購入することができますが、少しでも利子を減らすために頭金を入れて借入額を減らすことは良いことです。また40代から50代は、一般に教育費の負担が大きくなる時期ですので、貯蓄の大半をマイホーム購入に充てるのではなく、住宅ローンを利用することで預貯金を残しておいた方が良いこともあります。
  4. 適切。退職後の収入は年金に限られ、大幅な収入増加は見込めません。リスクの高い商品で運用して損失が出ると、老後の生活費が少なくなってしまうことにもなりかねないので、60代以降は預貯金や債券などのリスクのない元本保証の金融商品で運用することが望ましいです。
    60歳代以降の退職後で、収入が公的年金のみである場合には、資産運用についてはリスクを避け、元本が確保された金融商品などによる安定的な運用を心掛けることが必要である。2014.9-2-4
したがって不適切な記述は[1]です。