公的年金(全89問中71問目)

No.71

厚生年金基金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2015年5月試験 問7
  1. 厚生年金基金の老齢給付のうち、代行部分は終身年金として受け取ることになるが、加算部分は基金ごとの規約により一時金で受け取ることも可能である。
  2. 2014年4月1日以降、厚生年金基金の新規設立は認められない。
  3. 加入員が負担した厚生年金基金の掛金は、その全額が所得税における社会保険料控除の対象となる。
  4. 厚生年金基金の老齢給付の支給開始年齢は、加入員の生年月日にかかわらず、一律60歳とされている。

正解 4

問題難易度
肢17.7%
肢28.9%
肢314.8%
肢468.6%

解説

  1. 適切。厚生年金基金は、加入者と事業主から預かった厚生年金保険料の一部を基金で運用して、国に代わって支給する厚生年金の報酬比例部分(代行部分)と企業の実態に応じた独自の上乗せ給付(加算部分)をあわせて支給する制度です。加算部分の年金は本人の希望により一時金としての受給も可能となっています。
  2. 適切。厚生年金保険法の改正により、2014年4月1日以降、厚生年金基金を新規に設立することは認められていません。ただし、それ以前に設立され存続しているものについては従前の規定が適用されます。
  3. 適切。加入者は国に支払う厚生年金保険料の代わりに、厚生年金基金に掛金を拠出します。したがって、厚生年金基金の掛金もその全額が社会保険料控除の対象となります。
  4. [不適切]。厚生年金基金の老齢給付は、少なくとも加入員が老齢厚生年金の受給権を取得したときに支給されるものとされています。したがって、一律60歳からではありません。
したがって不適切な記述は[4]です。