リスク管理と保険(全46問中46問目)

No.46

損害保険を活用した事業のリスク管理に係るアドバイスに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約は付帯していないものとする。
2013年1月試験 問20
  1. レストランの事業主に対して、食中毒の発生により法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、店舗総合保険の契約をアドバイスした。
  2. 新聞販売の事業主に対して、新聞配達中の事故で従業員がケガを負うリスクに備えて、従業員を被保険者とする普通傷害保険の契約をアドバイスした。
  3. 商業ビルで寿司店を経営している事業主に対して、隣接する他の店舗の火災により営業が休止するリスクに備えて、店舗休業保険の契約をアドバイスした。
  4. 賃貸ビルの事業主に対して、ビル管理の不備による事故で第三者にケガを負わせ法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、施設所有(管理)者賠償責任保険の契約をアドバイスした。

正解 1

問題難易度
肢160.5%
肢215.8%
肢318.0%
肢45.7%

解説

  1. [不適切]。店舗総合保険は、店舗や店舗併用住宅として使用している建物と商品・家財などの動産の、火災・落雷、盗難などによる災害や損害を補償する保険のため、食中毒の発生による損害賠償責任については補償されません。食中毒の発生を補償するためには、生産物賠償責任保険が適切です。
    レストランを営む事業者が、食中毒を発生させ、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えるため、生産物賠償責任保険(PL保険)に加入することを検討している。2022.1-20-3
  2. 適切。普通傷害保険は、国内外問わず、職場内、通勤中、家庭内などの日常生活の中で起こる事故による傷害を補償するため適切な選択です。
  3. 適切。失火責任法により、故意または重過失がある場合を除いて、火災が起こった際に隣家に営業停止の損害賠償請求することはできません。店舗休業保険は、災害や事故によって営業が休止したり阻害された場合の休業損失に備えるために有用です。
  4. 適切。施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の使用・管理や業務の遂行によって生じた偶然の事故により第三者の身体・生命を害したり、財物に損害を与えた場合に法律上の賠償責任を補償するため適切な選択です。
    ボウリング場を運営する事業者が、設備の管理不備に起因する事故により顧客がケガをして、法律上の損害賠償責任を負担する場合に備えて、施設所有(管理)者賠償責任保険を契約した。2024.1-20-4
    ボウリング場を経営する事業者が、施設の管理不備により、来場者がケガをして法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、施設所有(管理)者賠償責任保険を契約した。2023.9-20-2
    遊園地を運営する事業者が、遊戯施設の管理不備による事故によって、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えるため、施設所有(管理)者賠償責任保険に加入することを検討している。2022.1-20-2
したがって不適切な記述は[1]です。