事業承継対策(全20問中12問目)
No.12
中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律による「遺留分に関する民法の特例」(以下「本特例」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。2017年1月試験 問60
- 本特例の適用を受けるためには、原則として、遺留分を有する推定相続人および後継者全員の書面による合意が必要である。
- 本特例の適用を受けるためには、合意について経済産業大臣の確認を受けた日から一定期間内にした申立てにより、家庭裁判所の許可を得ることが必要である。
- 除外合意とは、後継者が旧代表者からの贈与等により取得した所定の株式等について、その価額を遺留分を算定するための基礎財産の価額に算入しない旨の合意をいう。
- 固定合意とは、後継者が旧代表者からの贈与等により取得した所定の株式等について、遺留分を算定するための基礎財産の価額に算入すべき価額を取得時点における価額とする旨の合意をいう。
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正解 4
問題難易度
肢121.0%
肢225.2%
肢315.3%
肢438.5%
肢225.2%
肢315.3%
肢438.5%
分野
科目:F.相続・事業承継細目:9.事業承継対策
解説
- 適切。遺留分に関する民法の特例の適用を受けるには、推定相続人と後継者全員の書面による合意が必要になります。会社事業後継者が本特例の適用を受けるためには、遺留分を有する旧代表者の推定相続人および会社事業後継者全員の書面による合意が必要である。(2024.5-60-1)本特例の適用を受けるためには、原則として、遺留分を有する推定相続人全員の書面による合意が必要である。(2015.10-59-1)
- 適切。遺留分に関する民法の特例の適用を受けるには、推定相続人と後継者全員の書面による合意を得たうえで、後継者が経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可を受ける必要があります。本特例の適用を受けるためには、経済産業大臣の確認および家庭裁判所の許可を受ける必要がある。(2023.5-59-3)本特例の適用を受けるためには、経済産業大臣の確認を受け、その後一定期間内に家庭裁判所の許可を得ることが必要である。(2015.10-59-2)
- 適切。除外合意とは、後継者に生前贈与した自社株式を、遺留分を算定するための基礎財産価額に算入しないとする合意をいいます。本特例の適用を受けることにより、会社事業後継者が旧代表者から贈与により取得した自社株式について、その価額を、遺留分を算定するための財産の価額に算入しないことができる。(2024.5-60-2)本特例の適用を受けることによって、後継者が旧代表者から贈与により取得した自社株式の全部または一部について、その価額を、遺留分を算定するための財産の価額に算入しないことができる。(2023.5-59-1)本特例の適用を受けることによって、後継者が旧代表者から贈与により取得した自社株式の全部または一部について、遺留分を算定するための財産の価額に算入すべき価額を、本特例の適用に係る合意をした時点の価額とすることができる。(2023.5-59-2)除外合意は、後継者が旧代表者からの贈与等により取得した株式等について、遺留分を算定するための財産の価額に算入しない旨の合意である。(2015.10-59-3)
- [不適切]。固定合意とは、後継者に生前贈与された自社株式について、遺留分を算定するための基礎財産価額に算入する価格を固定合意時の評価額とすることをいいます。取得時の価格ではありませんので記述は不適切になります。本特例の適用を受けることにより、会社事業後継者が旧代表者から贈与により取得した自社株式について、遺留分を算定するための財産の価額に算入すべき価額を、本特例の適用に係る合意をした時点の価額とすることができる。(2024.5-60-3)固定合意は、後継者が旧代表者からの贈与等により取得した株式等について、遺留分を算定するための財産の価額に算入すべき価額を、当該取得時点における価額とする旨の合意である。(2015.10-59-4)
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