不動産の相続対策 (全19問中16問目)

No.16

相続人が複数いる場合の遺産分割対策に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
出典:2013年9月試験 問58
  1. 将来の遺産分割に係る争いを防止するために、遺留分等を考慮した内容の公正証書遺言を作成しておくことは、遺産分割対策として有効である。
  2. 分割が困難な土地等を所有している場合、相続開始前にその土地等を相続人間で分割がしやすい資産にしておくことは、遺産分割対策として有効である。
  3. 将来の代償分割に備えて、被保険者を被相続人、保険料負担者および保険金受取人を代償交付金を交付する予定の相続人とする生命保険に加入することは、遺産分割対策として有効である。
  4. 被相続人が相続人と話し合い、被相続人の生前に相続の放棄をする旨を家庭裁判所に申述させることは、遺産分割対策として有効である。

正解 4

解説

  1. 適切。自筆証書遺言は簡便ですが、その反面、遺言者の知識不足により無効となったり遺留分を侵害してしまったり等、トラブルに繋がることも考えられます。一方で、公正証書遺言は、遺言者が口述した内容を公証人に作成してもらうので法に則した内容が期待できます。原本は公証役場に保管されるため、改ざんや紛失の可能性がありません。このため、公正証書遺言は将来の遺産分割に係る争いを防止するための遺産分割対策として有効です。
    ※公証人には、元裁判官や元検察官法務省職員などが任命されています。
  2. 適切。土地・建物等、分割が困難な相続資産を所有している場合、相続が開始する前にその土地等を分割のしやすい金融資産等に変えておくことは、遺産分割対策として有効です。
  3. 適切。「被保険者:被相続人、保険料負担者(=契約者)・保険金受取人:相続人」とする生命保険に加入した場合、受け取る死亡保険金は相続人の一時所得となり代償分割の際の代償交付金として活用できるため、遺産分割対策として有効です。
  4. [不適切]。相続開始前(被相続人の生前)に、相続を放棄することは認められていません。
したがって不適切な記述は[4]です。