FP2級過去問題 2016年1月学科試験 問37

問37

次のうち、所得税額の計算上、青色申告者に限り適用が受けられるものはどれか。
  1. 寄附金控除
  2. 配当控除
  3. 雑損失の繰越控除
  4. 純損失の繰戻し還付

正解 4

問題難易度
肢17.6%
肢24.5%
肢328.7%
肢459.2%

解説

所得税法上、青色申告者には、以下のようないくつかの特典が与えられています。
青色申告特別控除
青色申告特別控除として所得金額から10万円または65万円(電子帳簿保存または電子申告がないときは55万円)を控除することができる
純損失の繰越し控除
純損失を翌年以降3年間、黒字の所得から控除することができる
純損失の繰戻し還付
純損失を前年の所得から控除して前年の税金の還付を受けることができる
青色事業専従者給与の必要経費算入
専従者給与を必要経費に算入することができる
  1. 不適切。寄附金控除とは、納税者が国や地方公共団体などに「特定寄附金」を支出した場合に適用される所得控除で、青色申告者でなくても適用を受けられます。一部寄附金のうち、所得控除に代わって税額控除を選択できるものもあります。
  2. 不適切。配当控除とは、法人と個人での二重課税を避けるために、国内株式などの配当について総合課税を選択して確定申告した場合に適用される税額控除で、青色申告者でなくても適用を受けられます。
  3. 不適切。雑損失の繰越控除は、雑損失額が大きくその年の所得控除から控除しきれない場合、翌年以降3年間繰り越して所得から控除できる制度で、青色申告者でなくても適用を受けられます。
  4. [適切]。純損失の繰戻し還付は、青色申告者のみが適用を受けられる特典です。
したがって適切な記述は[4]です。