FP2級 2016年5月 実技(FP協会:資産設計)問6

問6

大下さんはRS投資信託を新規募集時に1,000万口購入し、収益分配金を受け取っている。下記<資料>に基づき、大下さんが保有するRS投資信託に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

<資料>
[RS投資信託の商品概要(新規募集時)]
投資信託の分類:追加型投資信託/国内/株式
決算と収益分配:年1回
申込価格:1口当たり1円
申込単位:1万口以上1口単位
基準価額:当ファンドにおいては、1万口当たりの価額で表示
購入時手数料(税込み):1,000万口未満 2.16%、1,000万口以上 1.08%
運用管理費用(信託報酬)(税込み):純資産総額に対し年1.296%
信託財産留保額:1万口につき解約請求日の翌営業日の基準価額に0.3%を乗じた額

[大下さんが保有するRS投資信託の収益分配金受取時の状況]
収益分配前の個別元本:10,000円
収益分配前の基準価額:9,000円
収益分配金:500円
収益分配後の基準価額:8,500円
  • 大下さんが、RS投資信託を新規募集時に1,000万口購入した際に、支払った購入時手数料(税込み)は、()である。
  • 収益分配時に、大下さんに支払われた収益分配金は、その全額が()である。
  1. (ア)108,000円 (イ)普通分配金
  2. (ア)108,000円 (イ)元本払戻金(特別分配金)
  3. (ア)216,000円 (イ)普通分配金
  4. (ア)216,000円 (イ)元本払戻金(特別分配金)

正解 2

分野

科目:C.金融資産運用
細目:3.投資信託

解説

〔(ア)について〕
1口当たり1円なので、1,000万口の購入価格は1,000万円です。購入数1,000万口以上では、購入金額の1.08%が購入時手数料となるので、

 10,000,000円×1.08%=108,000

〔(イ)について〕
株式投資信託の収益分配金には普通分配金元本払戻金特別分配金)の2種類があり、その区別は個別元本と分配落ち後の基準価額の関係で決まります。具体的には、下図のように分配落ち後の基準価額に収益分配金を足したときに、個別の元本を上回る部分が「普通分配金」となり、それ以外の部分は「特別分配金」となります。
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本問では「収益分配前の基準価額<収益分配前の個別元本」であり、個別元本を上回る部分がないので収益分配金のすべてが元本払戻金(特別分配金)となります。
  • 普通分配金=0円
  • 特別分配金=500円
よって[2]の組合せが正解です。
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