FP2級 2017年5月 実技(FP協会:資産設計)問17
問17
所得税の青色申告に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。- 青色申告の適用を受けようとする場合には、原則としてその適用を受けようとする年の翌年3月15日までに、青色申告承認申請書を所轄税務署長に提出し、承認を受けなければならない。
- 不動産所得の金額の計算においては、その事業の規模にかかわらず、青色事業専従者給与を必要経費に算入することはできない。
- 事業所得がなく、事業的規模に該当しない不動産の貸付けのみを行っている場合、不動産所得の金額の計算においては、青色申告特別控除の限度額は10万円である。
- 純損失が生じた場合、前年分の所得税の還付を受けることができる。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) |
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正解
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) |
× | × | 〇 | 〇 |
分野
科目:D.タックスプランニング細目:7.所得税の申告と納付
解説
- ×不適切。青色申告の適用を受けようとする場合には、適用を受けようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に新たに事業を開始した場合はその日から2カ月以内)に、青色申告承認申請書を提出しなければなりません。例えば2024年分から青色申告をしたいのであれば、2024年3月15日が原則的な提出期限となります。
- ×不適切。不動産所得が事業的規模(5棟10室以上)で行われており、事前に青色事業専従者給与に係る届出をしていれば、届出をした金額までの青色事業専従者給与を必要経費に算入することができます。事業所得では事業規模にかかわらず専従者給与の経費算入が認められていますが、不動産所得については事業的規模を満たす者だけに限定されています。
- 〇適切。不動産所得の場合、その貸付けが事業的規模で行われているか否かによって青色申告特別控除の限度額が異なります。事業的規模で行われている場合の控除限度額は65万円、そうでない場合は10万円です。
本肢は「事業的規模に該当しない」としているため控除限度額は10万円となります。 - 〇適切。青色申告者の特典の一つとして、純損失の繰戻しによる還付があります。不動産所得、事業所得、山林所得、(総合課税の)譲渡所得から純損失が生じた場合、申告書を提出しているなどの要件を満たせば、前年に納めた所得税から還付を受けることができます。
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