FP2級 2017年5月 実技(FP協会:資産設計)問21

問21

松尾幸一さん(独身:40歳)は、父(65歳)と祖母(89歳)から下記<資料>の贈与を受けた。幸一さんの2023年分の贈与税額として、正しいものはどれか。

<資料>
[2023年中の贈与]
  • 父から贈与を受けた金銭の額:1,500万円
  • 祖母から贈与を受けた金銭の額:500万円
[2022年中の贈与]
  • 父から贈与を受けた金銭の額:1,300万円
  • 2023年中および2022年中に上記以外の贈与はないものとする。
  • 上記の贈与は、住宅取得等資金や結婚・子育てに係る資金の贈与ではない。
  • 父からの贈与については、2022年から相続時精算課税制度の適用を受けている(適用要件は満たしている)。
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  1. 1,085,000円
  2. 1,130,000円
  3. 1,170,000円
  4. 1,300,000円

正解 1

分野

科目:F.相続・事業承継
細目:2.贈与と税金

解説

[父からの贈与]
松尾幸一さんは、父からの贈与について2022年から相続時精算課税制度の適用を受けています。相続時精算課税制度の適用を受けると、特定贈与者からの受贈額の累計が2,500万円までは非課税、2,500万円を超える額には一律20%の税率が適用されます。

2022年に1,300万円の贈与を受けているため、2023年に贈与を受けた1,500万円のうち「2,500万円-1,300万円=1,200万円」は非課税となります。残りの300万円について一律20%の税率で贈与税が課税されます。

 300万円×20%=60万円

[祖母からの贈与]
暦年課税なので110万円の基礎控除を差し引き、税率を掛けて贈与税を求めます。祖母は、直系尊属に該当するため(a)の速算表を使用して、贈与税額を算出します。

 500万円-110万円=390万円
 390万円×15%-10万円=48万5,000円

したがって、幸一さんに課される贈与税額は、

 60万円+48万5,000円=1,085,000

以上より[1]が正解です。