FP2級過去問題 2017年9月学科試験 問1

問1

ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち、職業倫理や関連法規に照らし、最も適切なものはどれか。
  1. 外貨建て投資信託の仕組みについて相談を受けたファイナンシャル・プランナーが、顧客に対し、元本保証がないことや為替レートの変動で差損益が生じることを説明した。
  2. 賃貸アパートの建設に関する相談を受けたファイナンシャル・プランナーが、顧客から預かったデベロッパーの事業計画書を、顧客の同意を得ることなく、融資検討資料として紹介予定の銀行の担当者に渡した。
  3. 金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、顧客に株式の個別銘柄の売買に関する助言を行うため、顧客と投資顧問契約を締結した。
  4. 弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、遺産分割をめぐって係争中の顧客から相談を受け、業務の一環として、報酬を得る目的で和解案を提案し、相続人間の利害調整を行った。

正解 1

問題難易度
肢189.6%
肢25.7%
肢32.6%
肢42.1%

解説

  1. [適切]。ファイナンシャル・プランナーは、顧客の意思決定が適切な情報に基づいて行われるように、提案内容のデメリットやリスクについても十分に説明する必要があります。
  2. 不適切。職務上知り得た情報を、顧客の同意なく第三者に情報を漏洩させることは、守秘義務の遵守に違反にします。
    FPのCさんは、賃貸アパートの建設に関する相談を受け、顧客から預かったデベロッパーの事業計画書を、顧客の同意を得ることなく、紹介予定の銀行の担当者に融資の検討資料として渡した。2019.1-1-3
  3. 不適切。顧客と投資に関する助言を行う業務、投資顧問契約は金融商品取引業者の登録が必要になります。ただし一般的な資料の提供や説明はできます。
    株式の購入について相談を受けたファイナンシャル・プランナーのDさんは、顧客に株式の個別銘柄の売買に関する助言を行うため、金融商品取引業の登録を受けていないにもかかわらず、顧客と投資顧問契約を締結した。2018.1-1-4
    金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、顧客に株式の個別銘柄の売買に関する助言を行うため、顧客と投資顧問契約を締結した。2014.5-1-3
  4. 不適切。弁護士ではないファイナンシャル・プランナーが個別具体的な法律相談や、法律事務を行うことはできません。法的な事務は弁護士に委ねなければなりません。
    弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、遺産分割をめぐって係争中の顧客から相談を受け、報酬を得る目的で相続人間の利害調整に係る法律事務を取り扱った。2016.9-1-4
    弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、遺産分割をめぐって係争中の顧客から相談を受け、業務の一環として、報酬を得る目的で和解案を提案し、相続人間の利害調整を行った。2014.5-1-4
したがって適切な記述は[1]です。