FP2級 2018年1月 実技(FP協会:資産設計)問23

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問23

キャッシュフロー表を作成するうえでは、収入や支出などの変動率や金融資産の運用利回りの予測が重要である。運用利回り等の変動に影響を与える要因についての次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 消費者物価指数の算出では、消費税率の引上げがあっても増税分を差し引いて計算し、結果に影響しないようになっている。
  2. 為替が円安になると、輸入物価を押し上げる要因となり得る。
  3. 変動金利型住宅ローンの適用金利は、短期プライムレートを基準にする金融機関が主流である。
  4. 新発10年長期国債利回りは、国内長期金利の代表的な指標である。

正解 1

分野

科目:C.金融資産運用
細目:1.マーケット環境の理解

解説

  1. 不適切。消費者物価指数は、消費税を含めた消費者が実際に支払う金額をベースとして計算されます。増税分を差し引いて計算をするということはないので、増税した分だけ物価指数も上昇します。
  2. 適切。為替が円安になるということは、例えば1ドル100円から1ドル120円になるということです。1ドルの物品を輸入するときに100円掛かっていたものが、120円支払わないと輸入できなくなるため輸入物価を押し上げる原因となります。
  3. 適切。銀行が最優良の企業に対しお金を貸し出す時の金利がプライムレートです。そのうち、1年以内の短期貸出金利を「短期プライムレート」といいます。住宅ローンの変動金利は、この短期プライムレートに連動することが一般的となっています。
  4. 適切。長期国債の金利は、日本国の長期金利の最も指標的な存在ですが、その中でも「新発の10年長期国債の利回り」が代表的な指標とされています。短期金利の指標である「無担保コール翌日物金利」と共に新聞の市場欄に記載されていることがあります。
したがって不適切な記述は[1]です。