FP2級 2018年5月 実技(FP協会:資産設計)問12

問12

三上賢一さんが契約している個人年金保険(下記<資料>参照)に関する次の(ア)~(エ)の記述について、正しいものには○、誤っているものには×を解答欄に記入しなさい。
保険契約者(保険料負担者)
三上賢一
被保険者
三上賢一
年金受取人
三上賢一
死亡給付金受取人
三上智恵子(妻)
保険料払込期間
60歳払込満了
基本年金額
50万円
年金支払開始
60歳(10年確定年金)
税制適格特約付加
あり
  1. 賢一さんが毎年受け取る年金は、一時所得として所得税の課税対象となる。
  2. 賢一さんが死亡し、智恵子さんが受け取った死亡給付金は、相続税の課税対象となる。
  3. 賢一さんが契約日から6年後に解約して受け取った解約返戻金は、雑所得として所得税の課税対象となる。
  4. 賢一さんが毎年支払う保険料は、所得税における個人年金保険料控除の対象となる。
(ア)(イ)(ウ)(エ)

正解 

(ア)(イ)(ウ)(エ)
××

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

  1. ×不適切。個人年金保険から毎年受け取る年金は雑所得として所得税の課税対象となります。ちなみに、年金を一括で受け取った場合の課税関係は以下の通りです。
    保証期間付終身年金の場合
    保証期間内のまだ受け取っていない期間の年金現価のみ精算して、一括で受け取ることができます。受取額は「雑所得」として課税されます。
    確定年金の場合
    まだ受け取っていない残りの期間の年金現価を精算して、一括で受け取ることができます。受取額は「一時所得」として課税されます。
  2. 〇適切。「保険料負担者=被保険者」が死亡したとき、受け取る死亡給付金は相続税の課税対象となります。
  3. ×不適切。契約から5年超を経過した保険契約に係る解約返戻金や満期保険金を一時金で受け取る場合、一時所得として所得税の課税対象となります。一時金ではなく年金形式で受け取る場合は雑所得となります。
  4. 〇適切。税制適格特約が付加されている個人年金保険は、所得税における個人年金保険料控除の対象となります。ちなみに税制適格特約が付加される条件は以下の通りです。
    • 年金受取人が、契約者またはその配偶者であること
    • 保険料払込期間が10年以上であること
    • 終身年金または10年以上の定期年金であること
    • 年金開始年齢が60歳以上であること