FP2級 2019年5月 実技(FP協会:資産設計)問24

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問24

キャッシュフロー表を作成するうえでは、収入や支出などの変動率、金融資産の運用利回りの予測が重要である。運用利回り等の変動に影響を与える要因についての次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 変動金利型住宅ローンの適用金利は、短期プライムレートを基準にする金融機関が主流である。
  2. 公的年金の老齢給付におけるマクロ経済スライドにおいて、給付水準の調整に用いられるのは物価の変動のみである。
  3. 消費者物価指数の算出では、消費税率の引上げがあっても増税分を差し引いて計算し、結果に影響しないようになっている。
  4. 為替が円安になると、輸入物価を引き下げる要因となり得る。

正解 1

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:3.ライフプランニングの考え方・手法

解説

  1. [適切]。プライムレートとは、銀行が最優良の企業にお金を貸し出す際の貸出金利をいいます。そのうち、1年以内の短期貸し出しの金利のことを短期プライムレートとよびます。住宅ローンの変動金利は短期プライムレートに連動するというのが主流です。
  2. 不適切。少子高齢化や年金制度の加入者の減少などにより年金の財源が問題となっています。そこで、年金給付額にマクロ経済の変化を反映させるという制度が導入されました。給付水準の調整に用いられるのは、「物価」と「賃金」の変動です。
  3. 不適切。消費者物価指数は、増税分を差し引いたりせず、徴収される消費税額も含めた額で作成されます。消費者物価指数は、世帯が消費する財・サービスの価格の変動を測定することを目的としているためです。
  4. 不適切。為替が円安になるということは、例えば1ドル100円が、1ドル110円になるということです。10,000ドルの商品を輸入しようとする場合、1ドル100円であれば、1,000,000円で輸入できます。しかし、円安になり1ドル110円だと、まったく同じ商品であっても1,100,000円で輸入することになります。つまり、円安は輸入物価を引き上げる要因となり得ます。
したがって適切な記述は[1]です。