FP2級過去問題 2020年1月学科試験 問4

問4

雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金に関する次の記述の空欄(ア)~(エ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
  • 高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けるためには、原則として60歳到達時に雇用保険の一般被保険者であった期間が()以上あることが必要である。
  • 高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けるためには、一定の一般被保険者に対して支給対象月に支払われた賃金の額が、原則として60歳到達時の賃金月額の()未満になっていることが必要である。また、支給額の算定において、支給対象月に支払われた賃金の額に乗じる率は最高で()である。
  • 特別支給の老齢厚生年金と高年齢雇用継続基本給付金との間で調整が行われる場合、その調整による特別支給の老齢厚生年金の支給停止額(月額)は、最高で受給権者の標準報酬月額の()相当額である。
  1. (ア)3年 (イ)85% (ウ)15% (エ)8%
  2. (ア)5年 (イ)85% (ウ)20% (エ)6%
  3. (ア)3年 (イ)75% (ウ)20% (エ)8%
  4. (ア)5年 (イ)75% (ウ)15% (エ)6%

正解 4

問題難易度
肢14.1%
肢26.4%
肢316.2%
肢473.3%

解説

高年齢雇用継続基本給付金は、定年退職後も雇用保険の基本手当を受給せずに引き続いて働く被保険者の賃金低下を補い、就労の継続を促すための給付です。
本給付金は、60歳から65歳到達月までに支払われる各月の賃金額が60歳到達日(または受給資格を満たした日)の賃金月額と比較して75%未満に低下している場合に、各月ごと賃金の15%を上限として支給されます。本給付金を受け取るためには、原則として60歳到達時に一般被保険者としてのみなし算定基礎期間(被保険者であった期間)が5年以上なければなりません。
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〔(ア)について〕
高年齢雇用継続基本給付金は、原則として60歳時点で一般被保険者としてのみなし算定基礎期間(被保険者であった期間)が5年以上あることが支給要件となっています。ただし、60歳以降に5年に達すればその時点で受給資格を得ます。

〔(イ)について〕
支給対象月に支払われた賃金の額が、60歳到達日(または受給資格を満たした日)の賃金月額と比較して75%未満のときに支給対象となります。

〔(ウについて〕
高年齢雇用継続基本給付金は、賃金低下率によって支給額が変わります。上限は、支払われた賃金の額の15%です(賃金低下率が60%の以下のとき)。
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〔(エ)について〕
特別支給の老齢厚生年金と高年齢雇用継続基本給付金を同時に受給する場合、併給調整により、最大で受給権者の標準報酬月額の6%相当額の老齢厚生年金が支給停止されます。

したがって[4]の組合せが適切です。