FP2級 2020年9月 実技(FP協会:資産設計)問8

問8

下記<資料>は沼田雅史さんが所有する土地の登記事項証明書の一部である。この登記事項証明書に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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  1. 上記<資料>から、抵当権の設定当時、沼田雅史さんがこの土地の所有者であったことが確認できる。
  2. この土地には株式会社TS銀行の抵当権が設定されているため、別途、ほかの金融機関が抵当権を設定することはできない。
  3. 沼田雅史さんが株式会社TS銀行への債務を完済すると、当該抵当権の登記は自動的に抹消される。
  4. 沼田雅史さんが債務の弁済を怠った場合、株式会社TS銀行は、債権を回収するためにこの土地の競売を裁判所に申し立てることができる。

正解 4

分野

科目:E.不動産
細目:1.不動産の見方

解説

  1. 不適切。権利部(乙区)には、所有権以外の権利に関する事項が記載されているため、この資料で所有者が誰であるかの確認をすることはできません。所有者等の所有権に関する事項は、権利部(甲区)で確認することができます。なお、抵当権の被担保債権の債務者が沼田さんの名前になっていますが、第三者が沼田さんのために抵当権を設定することもあるのでこの情報だけでは判断できません。
  2. 不適切。既に抵当権が設定されている場合でも、他の者が後から抵当権を設定することはできます。抵当権設定登記を行った順番によって抵当権者の順位が決定します。
  3. 不適切。抵当権は債務を完済することで消滅しますが、自動的に抵当権の登記が抹消されるわけではありません。抵当権を抹消させるためには、司法書士に依頼するなどして法務局で抵当権抹消の登記手続きをする必要があります。
  4. [適切]。沼田さんが債務不履行になった場合、抵当権者であるTS銀行は、担保である土地を競売するために裁判所に申し立てすることができ、その売却代金から弁済を受けることができます。
したがって適切な記述は[4]です。