FP2級 2021年1月 実技(FP協会:資産設計)問18
問18
佐野さん(67歳)の2024年分の収入等は下記のとおりである。佐野さんの2024年分の所得税における総所得金額を計算しなさい。なお、記載のない条件については一切考慮しないこと。また、解答に当たっては、解答用紙に記載されている単位に従うこと。- アルバイト収入は給与所得控除を控除する前の金額である。
- 老齢厚生年金および企業年金は公的年金等控除額を控除する前の金額である。
- 生命保険は養老保険(保険期間20年、保険契約者および満期保険金受取人は佐野さん)の満期保険金であり、既払込保険料(佐野さんが全額負担している)を控除した後の金額である。なお、契約者配当については考慮しないものとする。
万円 |
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正解
190(万円) |
分野
科目:D.タックスプランニング細目:4.損益通算
解説
3つの収入に分けて考えます。
〔アルバイト収入〕
給与所得となり、その所得金額は「給与収入金額-給与所得控除額」で算出します。50万円は給与所得控除前ですので、給与所得控除の最低額である55万円を控除すると給与所得は0円です。
〔年金収入〕
老齢厚生年金と企業年金は公的年金等に係る雑所得となり、その所得金額は「公的年金等収入金額-公的年金等控除額」で算出します。佐野さんは67歳で年金収入は300万円なので、速算表より公的年金等控除額は110万円とわかります。
雑所得=300万円-110万円=190万円
〔生命保険の満期保険金〕
一時所得に該当し、その所得金額は、総収入金額から支出金額と特別控除額(最高50万円)を差し引いて求めます。本問の50万円は既に既払込保険料控除後の金額なので、特別控除額50万円を控除すると0円です。
損益通算するべき損失はないので、総所得金額は3つの所得を合算して、
0円+190万円+0円=190万円
したがって190万円が正解です。
2020年分より給与所得と公的年金等の雑所得の合計額が10万円を超える人は、給与所得と年金所得の双方を有する者に対する所得金額調整控除(最高10万円)が適用されます。本問では給与所得が0円なので対象外となります。
〔アルバイト収入〕
給与所得となり、その所得金額は「給与収入金額-給与所得控除額」で算出します。50万円は給与所得控除前ですので、給与所得控除の最低額である55万円を控除すると給与所得は0円です。
〔年金収入〕
老齢厚生年金と企業年金は公的年金等に係る雑所得となり、その所得金額は「公的年金等収入金額-公的年金等控除額」で算出します。佐野さんは67歳で年金収入は300万円なので、速算表より公的年金等控除額は110万円とわかります。
雑所得=300万円-110万円=190万円
〔生命保険の満期保険金〕
一時所得に該当し、その所得金額は、総収入金額から支出金額と特別控除額(最高50万円)を差し引いて求めます。本問の50万円は既に既払込保険料控除後の金額なので、特別控除額50万円を控除すると0円です。
損益通算するべき損失はないので、総所得金額は3つの所得を合算して、
0円+190万円+0円=190万円
したがって190万円が正解です。
2020年分より給与所得と公的年金等の雑所得の合計額が10万円を超える人は、給与所得と年金所得の双方を有する者に対する所得金額調整控除(最高10万円)が適用されます。本問では給与所得が0円なので対象外となります。
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