FP2級 2021年1月 実技(FP協会:資産設計)問25

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問25

キャッシュフロー表を作成するうえでは、収入や支出などの変動率、金融資産の運用利回りの予測が重要である。運用利回り等の変動に影響を与える要因についての次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 為替が円安になると、輸入物価を押し上げる要因となり得る。
  2. 公的年金の老齢給付におけるマクロ経済スライドにおいて、給付水準の調整に用いられるのは物価の変動のみである。
  3. 消費者物価指数の算出では、消費税率が引き上げられて消費者の支払価格が増大すれば、消費者物価指数を押し上げることになる。
  4. 変動金利型住宅ローンの適用金利は、短期プライムレートを基準にする金融機関が主流である。

正解 2

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:3.ライフプランニングの考え方・手法

解説

  1. 適切。1ドル=100円のとき、1ドルの製品は100円で購入できますが、円安になり1ドル=120円になると、同じ1ドルの製品を買うためには120円が必要になります。このように為替が円安になると、輸入物価を押し上げるひとつの要因となり得ます。
  2. [不適切]。マクロ経済スライドは、賃金や物価の改定率を調整して緩やかに公的年金の給付水準を調整する仕組みですが、その調整には賃金物価の改定率が用いられます。
  3. 適切。消費者物価指数は、全世帯で購入する財やサービスの価格の変動を数値化しているため、財やサービスの購入と共に徴収される消費税の価格も含まれます。そのため、消費税率が引き上げられ消費者の支払価格が増えることは、消費者物価指数を押し上げる要因となります。
  4. 適切。短期プライムレートは、銀行が業績が良いなど優良企業に対して1年未満の短期貸し出しの際に適用される金利ですが、変動金利型住宅ローンで適用される金利は、短期プライムレートに1%を上乗せした金利が一般的です。
したがって不適切な記述は[2]です。