FP2級 2021年9月 実技(FP協会:資産設計)問10

問10

西里さんは、保有しているマンションを賃貸している。2023年分の賃貸マンションに係る収入および支出等が下記<資料>のとおりである場合、2023年分の所得税に係る不動産所得の金額を計算しなさい。なお、<資料>以外の収入および支出等はないものとし、青色申告特別控除は考慮しないこととする。また、解答に当たっては、解答用紙に記載されている単位に従うこと。

<資料:2023年分の賃貸マンションに係る収入および支出等>
  • 賃料収入(総収入金額):156万円
  • 支出
    銀行へのローン返済金額:100万円(元金60万円、利息40万円)
    管理費等:15万円
    管理業務委託費:85,000円
    火災保険料:1万円
    固定資産税:13万円
    修繕費:6万円
  • 減価償却費:33万円
  • 支出等のうち必要経費となるものは、すべて2023年分の所得に係る必要経費に該当するものとする。

正解 

 395,000(円)

分野

科目:E.不動産
細目:6.不動産の賃貸

解説

不動産所得は「総収入金額-必要経費(-青色申告特別控除額)」の式で算出します。

【総収入金額】
  • 賃料収入:156万円
【必要経費】
不動産収入を得るために必要と認められた経費で、固定資産税・修繕費や減価償却費が挙げられます。借入金の返済額のうち、借入金の利息については経費となりますが、元金返済部分は経費として認められません。
  • 銀行へのローン返済金額:利息40万円
  • 管理費等:15万円
  • 管理業務委託費:85,000円
  • 火災保険料:1万円
  • 固定資産税:13万円
  • 修繕費:6万円
  • 減価償却費:33万円
よって、必要経費の合計は、
 40+15+8.5+1+13+6+33=116.5万円

以上より求める不動産所得は、

 156万円-116.5万円=39.5万円

したがって正解は395,000円です。