FP2級 2022年1月 実技(FP協会:資産設計)問10

問10

倉田さんは、居住している自宅の土地および建物を売却する予定である。売却に係る状況が下記<資料>のとおりである場合、所得税における次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる数値または語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

<資料>
  • 取得日:2020年1月5日
  • 売却予定日:2025年2月1日
  • 取得費:5,500万円
  • 譲渡価額(合計):9,800万円
  • 譲渡費用(合計):300万円
  • 居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の特例の適用を受けるものとする。
  • 所得控除は考慮しないものとする。
倉田さんがこの土地および建物を売却した場合の特別控除後の譲渡所得の金額は()万円となり、課税()譲渡所得金額として扱われる。
  1. (ア)1,000 (イ)短期
  2. (ア)1,300 (イ)短期
  3. (ア)1,000 (イ)長期
  4. (ア)1,300 (イ)長期

正解 1

分野

科目:E.不動産
細目:5.不動産の譲渡に係る税金

解説

〔(ア)について〕
譲渡所得の金額は「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)」の式で算出します。

設問の条件では、
  • 譲渡価額 … 9,800万円
  • 取得費 … 5,500万円
  • 譲渡費用 … 300万円
ですから、譲渡益は上記の式に当てはめて、

 9,800万円-(5,500万円+300万円)=4,000万円

さらに「3,000万円特別控除」を適用すると、譲渡所得の金額から3,000万円が控除されます。

 4,000万円-3,000万円=1,000万円

よって、特別控除後の譲渡所得の金額は1,000万円です。

〔(イ)について〕
土地・建物の譲渡所得は、譲渡した年の1月1日時点の所有期間が5年以下であれば短期譲渡所得、5年超であれば長期譲渡所得となります。設問の場合、取得日から5年後は2025年1月5日ですから、譲渡した年の1月1日(2025年1月1日)時点の所有期間は5年以下です。よって、課税短期譲渡所得金額として扱われます。

したがって適切な組合せは[1]です。