FP2級 2022年5月 実技(FP協会:資産設計)問10

問10

杉山さんは、9年前に相続により取得し、その後継続して居住している自宅の土地および建物の売却を検討している。売却に係る状況が下記<資料>のとおりである場合、所得税における課税長期譲渡所得の金額として、正しいものはどれか。なお、<資料>に記載のない事項は一切考慮しないこととする。

<資料>
  • 取得費:土地および建物とも不明であるため概算取得費とする。
  • 譲渡価額(合計):6,600万円
  • 譲渡費用(合計):240万円
  • 居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の特例の適用を受けるものとする。
  • 所得控除は考慮しないものとする。
  1. 3,600万円
  2. 3,360万円
  3. 3,270万円
  4. 3,030万円

正解 4

分野

科目:E.不動産
細目:5.不動産の譲渡に係る税金

解説

譲渡所得の金額は「譲渡金額-(取得費+譲渡費用)」で算出します。取得費が不明の場合もしくは取得費が譲渡価額の5%未満の場合は「譲渡価額×5%」の金額を概算取得費とすることができます。
  • 譲渡価額 6,600万円
  • 取得費 6,600万円×5%=330万円
  • 譲渡費用 240万円
さらに3,000万円特別控除の特例の適用を受けることができるため、譲渡所得の金額から3,000万円が控除されます。

 6,600万円-(330万円+240万円)-3,000万円=3,030万円

よって、正解は[4]の3,030万円になります。