FP2級 2022年5月 実技(FP協会:資産設計)問20
問20
下記<親族関係図>の場合において、民法の規定に基づく法定相続分および遺留分に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)に入る適切な語句または数値を語群の中から選び、解答欄に記入しなさい。なお、同じ語句または数値を何度選んでもよいこととする。<親族関係図>
[各人の法定相続分と遺留分]- 被相続人の配偶者の法定相続分は(ア)
- 被相続人の兄の法定相続分は(イ)
- 被相続人の母の遺留分は(ウ)
- なし
- 1/2
- 1/3
- 2/3
- 1/4
- 3/4
- 1/6
- 1/8
- 1/12
(ア) | (イ) | (ウ) |
広告
正解
(ア) | (イ) | (ウ) |
2/3 | なし | 1/6 |
分野
科目:F.相続・事業承継細目:3.相続と法律
解説
まず法定相続人になる者を考えます。民法の規定では、死亡した人の配偶者は常に法定相続人となり、配偶者以外の人は、「子」→「直系尊属」→「兄弟姉妹」の順序で配偶者と一緒に法定相続人になります。
設問のケースでは、まず存命中の配偶者が法定相続人になります。第1順位は子ですが、被相続人の子は相続を放棄しています。相続放棄した者は最初からいなかったものとして扱われるため、第2順位の直系尊属に当たる「母」が、「配偶者」とともに法定相続人になります。
法定相続分は、法定相続人の組合せによって次のように定められています。配偶者と直系尊属が法定相続人になるケースでは、配偶者が2/3、直系尊属が1/3ですので、
次に遺留分を求めます。遺留分が認められている遺族と、その割合は次の通りです。配偶者と直系尊属が法定相続人になるケースでは、遺留分全体の額は遺留分算定基礎財産の1/2であり、これに法定相続分を乗じた額が各人の遺留分です。したがって以下のようになります。
設問のケースでは、まず存命中の配偶者が法定相続人になります。第1順位は子ですが、被相続人の子は相続を放棄しています。相続放棄した者は最初からいなかったものとして扱われるため、第2順位の直系尊属に当たる「母」が、「配偶者」とともに法定相続人になります。
法定相続分は、法定相続人の組合せによって次のように定められています。配偶者と直系尊属が法定相続人になるケースでは、配偶者が2/3、直系尊属が1/3ですので、
- 妻の法定相続分 … 2/3
- 母の法定相続分 … 1/3
次に遺留分を求めます。遺留分が認められている遺族と、その割合は次の通りです。配偶者と直系尊属が法定相続人になるケースでは、遺留分全体の額は遺留分算定基礎財産の1/2であり、これに法定相続分を乗じた額が各人の遺留分です。したがって以下のようになります。
- 妻の遺留分 … 1/2×2/3=1/3
- 母の遺留分 … 1/2×1/3=1/6
広告