FP2級 2022年9月 実技(FP協会:資産設計)問36

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問36

孝一さんは、現在加入している生命保険で十分な保障を得られているか不安を持っている。そこで、自分が交通事故等の不慮の事故で死亡したときに支払われる死亡保険金で負債を全額返済した場合、現金および預貯金がいくら残るのかについて、FPの沼田さんに試算してもらうことにした。この試算に関する沼田さんの次の説明の空欄(ア)に入る金額として、正しいものはどれか。なお、保有している投資信託は含めずに計算すること。
「現時点(2023年9月1日時点)で孝一さんが交通事故等の不慮の事故で死亡した場合、孝一さんの死亡により支払われる死亡保険金と松尾家(孝一さんと祥子さん)が保有する現金および預貯金の合計額から、返済すべき負債の全額を差し引いた金額は()になります。」
  1. 3,290万円
  2. 3,310万円
  3. 3,690万円
  4. 3,890万円

正解 3

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

死亡保険金の額、負債、保有する預貯金の合計額の順で求めていきます。

【死亡保険金の額】
孝一さんの死亡により保険金が支払われる保険は、被保険者が孝一さんである保険A・B・C・Eになります。
終身保険Cには災害割増特約が付加されています。災害割増特約は、災害による死亡のほか交通事故などによる死亡も対象になるため、主契約とは別に保険金額400万円が支払われます。

それぞれの死亡保険金額は、
  • 定期保険A 1,000万円
  • 終身保険B 200+2,000=2,200万円
  • 終身保険C 400+400=800万円
  • 終身保険E 300万円
よって、支払われる死亡保険金額の合計は、
 1,000+2,200+800+300=4,300万円

【負債】
住宅ローンは団体信用生命保険が付いていて、孝一さんが死亡したとき保険金で完済されるため住宅ローンは残りません。
  • 事業用借入 3,820万円
【保有資産】
  • 現金および預貯金 2,850+360=3,210万円
死亡保険金と現金および預貯金の合計から負債を差し引いた額が、手元に残る金額となります。

 4,300万円+3,210万円-3,820万円=3,690万円

したがって正解は[3]の3,690万円となります。