FP2級過去問題 2023年1月学科試験 問11

問11

少額短期保険に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 少額短期保険は、低発生率保険および経過措置を適用している少額短期保険業者が引き受ける保険契約を除き、被保険者1人につき加入できる保険金額の合計額は1,000万円が上限である。
  2. 少額短期保険の保険期間は、生命保険、傷害疾病保険および損害保険のいずれも1年が上限である。
  3. 少額短期保険では、保険期間の満了時に満期返戻金を受け取ることができる。
  4. 少額短期保険業者が取り扱う保険契約は、保障内容に応じて、生命保険契約者保護機構または損害保険契約者保護機構のいずれかの保護の対象となる。

正解 1

問題難易度
肢160.0%
肢224.6%
肢35.5%
肢49.9%

解説

  1. [適切]。少額短期保険業者が、1人の被保険者から引き受けることができる生命保険や損害保険などの保険金額の合計額は1,000万円が上限です。ただし、低発生率保険(=個人賠償責任保険)は別枠で1,000万円までの引受けをすることができます。
    経過措置とは、2005年(平成17年)に少額短期保険制度が創設されたことに伴い、その前から共済事業を行っていた者に対する激変緩和措置として、一定の条件下で本則の保険金額の上限を超える引受けを可能とする制度のことです。延長され続けてきましたが2023年3月31日をもって終了しています。
  2. 不適切。少額短期保険の保険期間は、生命保険と医療保険(障害疾病保険)は上限1年ですが、損害保険は上限2年です。
    少額短期保険の保険期間は、傷害疾病保険では1年、生命保険および損害保険では2年が上限である。2024.9-11-4
    少額短期保険の保険期間は、損害保険では1年、生命保険および傷害疾病保険では2年が上限である。2023.9-11-4
  3. 不適切。少額短期保険は「掛け捨て」の保険なので満期返戻金はありません。少額短期保険業者が取り扱うことのできる商品は、少額・短期・掛捨ての商品に限定され、積立ての要素がある養老保険や個人年金保険のような商品はありません。
  4. 不適切。少額短期保険業者は保険契約者保護機構の会員資格をもたないので、少額短期保険業者が破綻しても保護を受けることはできません。
    少額短期保険業者が取り扱う保険契約は、その保障内容に応じて、生命保険契約者保護機構または損害保険契約者保護機構の保護の対象となる。2024.9-11-2
    少額短期保険業者が取り扱う保険契約は、生命保険契約者保護機構または損害保険契約者保護機構の保護の対象となる。2023.9-11-2
    少額短期保険業者と締結する保険契約は、生命保険契約者保護機構または損害保険契約者保護機構による保護の対象となる。2022.1-11-3
    破綻した少額短期保険業者と締結していた保険契約は、生命保険契約者保護機構または損害保険契約者保護機構による保護の対象となる。2020.9-11-3
    少額短期保険業者が引き受ける保険契約は、被保険者の死亡を保険金の支払い事由とするものであっても、生命保険契約者保護機構による補償の対象外である。2013.1-11-2
したがって適切な記述は[1]です。