FP2級 2023年5月 実技(FP協会:資産設計)問11

問11

自動車損害賠償責任保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、加害車両が複数の場合については考慮しないものとする。
  1. 原動機付自転車を除くすべての自動車に加入が義務付けられている。
  2. 交通事故の被害者が保険会社に保険金を直接請求することができる。
  3. 死亡による損害に対する保険金の支払限度額は、被害者1人につき3,000万円である。
  4. 被保険者が被保険自動車を運転中に、ハンドル操作を誤って路上で遊んでいた自分の子にケガをさせた場合、補償の対象となる。

正解 1

分野

科目:B.リスク管理
細目:4.損害保険

解説

  1. [不適切]。自動車損害賠償責任保険は、原動機付自転車(原付バイク)を含むすべての自動車1両ごとに加入が義務付けられています。
  2. 適切。自賠責保険では、交通事故の被害者が保険会社に対して保険金を直接請求する流れが原則です。加害者は、被害者に対する損害賠償額について、自己が支払った限度においてのみ請求できるに過ぎません。
  3. 適切。被害者の死亡による損害については、1人当たり3,000万円を限度に保険金が支払われます。なお、傷害は120万円、後遺障害は4,000万円が限度です。
  4. 適切。自賠責保険における「他人」とは運転者以外の者をいいます。したがって、本肢のように被害者が家族である場合でも補償の対象となります。
    任意の自動車保険の対人賠償における「他人」は、記名被保険者および運転者の父母・配偶者・子以外の人とされていて、範囲が異なるので注意が必要です。
したがって不適切な記述は[1]です。